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紐解く

世界との結び目を解いて、何にも、つながらずに、ただ、ひたすらに待ち侘びている幸せや、対比されるだけの日常に撒き散らす退屈な言葉や、体系化されていくだけの、忌々しい現状や、卑劣な争いの鼓動、あたかも、同化するための接続を終え、貧相な街並みに降り続く雨の音や、騒音をかき消すほどの、憎悪が絶えず犇く交差点や、淡々と消え去る真実を狩り続ける人々の渦や、奴隷として、働き続ける先では、搾取されるばかりで、何も、正しいことも見出せずに、踏み出す一歩も、どこか、不自然なままであるし、猥雑な今のいざこざや、言い訳ばかりの、君の事実が、篩にかけられ、振り落とされた他者や、怠惰なことごとくを、刷新するための争いや、遭難し続ける先で死滅した感情や、管理下に置かれてしまった私たちの生活や、価値観に蓄積する塵や埃が、積もり積もって、身動きも取られなくなって、どれが、正しいかすらも、分からなくなった辺りで、衝突を繰り返しては、消失してしまった愛の行方や、悠遠に潜む、君の情念を撫でる手の温もりすら、忘れてしまった壮年も宿無しで、彷徨い続ける泡沫の孤独に備わる、義務的なものの面影や、思い出などは、枷に変わり、今を責め立てるばかりであるし、疑念を孕んでは、犠牲的な今に沁み入る嘘などに締め付けられ、健気なほどに、深く傷付き、気がついたころには、ずっと一人で、重たくなってしまった、身を引き摺るばかりであるし、本当の愛なんてものは、掴んだ途端に、壊れたり、壊されたりするものであるし、その刹那に現れた、本質的な愛だって、状況によっては、邪魔にすら感じてしまうだけであるし、あらがうほどに、あらそいは増えていくばかりであるし、徒に消費されるだけの毎日には、血が滲んでばかりいるし、気がつけば過ぎ去り、追いつけないことに、執着してばかりいるし、絶えず襲いかかる疑念に、食べられてしまわないようにする。

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