エネルギー
恐怖により見える影が幽霊のようだ、と、感受性の中でがんじがらめになっている君の機械的なメタファー、世界なんて支配しなくたって、いつだって自由自在であるし、囚われたら最後、その場で闇に引き込まれて、二度とそこからは、出られないのに、願い事すらしない荒んだ君たちのアイロニー、歩いても歩いても、遠ざかるだけの街、食い込む日常のベル、心音が静謐を嬲る間、司る位置や意味なんてものに抑圧されずに、ずっと蝕むだけの夏の日の午後、互恵やらを謳う案件、リリックの中では、絶えず無限大であるのだから、際限なんて作らずに、幼稚な意味に飼い殺されずに、改善やら快晴やら価値観の合間で、蓄積されていく苦しみを発芽させるだけの、怠惰な苦しみとの干渉、あらゆる憎しみを吸い込む掃除機、くたびれた君が吐き出す曖昧な言語の外、磔にされていくだけの慈しみやら憎しみやらに、扇動されてしまう君たちの真後ろに備わる屈辱、時代的な陰鬱さが定める体系化した罪なんかに引き出されていくセオリーやセリー、台詞じみた意味の中で、改善されない苦しみの刷新、希望だけを生み出す製造機として生きるのもありか、と、項垂れずに、誰かが謳ういじらしい結末に迫る他愛ない事柄と鳴動する心の最中、たそがれに刻まれた誰かの時間と混ざり合う景色の美しさに反映されていく意志のようなものが、消失していく悩み。