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虚勢

憎しみしかないのも、仕方ないさと、甘い言葉で近付き諭すような輩による単純明快で幼稚な街、暗澹とした彼女のスカートの中に住まう真理、窮境を撫でる質感と、あらゆる定めを超越し、前衛的な画家たちが描く裸婦、複製される深夜に住まう鳥、途端にすり減る靴底、殴られた衝撃や、足りないドーパミン、民事的なテクノロジーにより、老化して行く身体を傍観する君たちとすれ違い、陰湿な思い出や、収斂している過去、入れ替えられる面影や、着せ替えられる此処、刹那を齧るインタラクティブな焦燥感、安易な決意により、覆い被さる慈しみのような大気、規制されるだけの日々、過ちばかりを拘束して、偏執するだけの時折、機械的な悪路を越えて、延々と演繹し続けるだけのシステムを破壊して、崩壊して行くだけの文明や都市や人類、跡形や足枷や世界線や、選択すべき答え、建設的な幻想や、数多の終わりに織り込まれて行く煩わしい君の尺度、境目や関わりや段差、飛び立つ少女の後ろ姿や、もう何もせずに、蠢く毎日を静かに傍観していたいと、物質的な配下から降りて、侵略されるだけの毎日を突き破るための、サイの角を用いて、猛突進する日々ですと、虚に話しかける君の虚言や、付いてくる影から逃げ惑い、戸惑いと欠如の間を徘徊し、神秘的な隘路から産まれた私たちなのだから、もう一度、手を取り、確かな愛を配布して、確かな意味だけを今に紡ぎ、不具合ばかりの日常を、今に超克して、喜びだけに、身体を委ねて、誰かに引き摺られる事なく、ことごとくに訪れる災いから解き放たれ、単なる類似品で終わる事なく、整合性や制限や、生活感やカタストロフ、路上を漁るための意思の靄や、ただただ、強請るだけの国家的なものからの支配から逃れるために、絶え間ない憎しみの余暇のようなものの中でしか、生きる意味を見出せないなんて、あんまりだと、嘆く暇だけは、あるんだから、嘆き悲しむよりも、歓び楽しむ。

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