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五月病だけじゃない! 女性新入社員の体調を気遣うポイントは?

キャリアコンサルタントの松岡澄江です。

新入社員のみなさん、会社や仕事には慣れましたか?
街中で、若くて元気で笑顔がキラキラしている新入社員を見かけると、心の中でつい「がんばって」と応援してしまいます。
これはもう、キャリアコンサルタントの性(サガ)ですね。

たくさんの“不安”がストレスに

新年度がはじまって最初の1、2ヵ月、キャリアコンサルタントは、新入社員研修の仕事が多くなります。
これから意欲をもって仕事に向き合えるように、仕事の基本からストレスコントロールまで、はたらくうえで大切なことを伝えています。

最近おこなったとある研修で、これから配属される新入社員に「仕事に対する不安」を聞いてみました。その結果…

・職場の人たちとコミュニケーションが上手くとれるか不安。
・業務内容を覚えることができるか不安。
・わからないことだらけですべてが不安。
・職場の雰囲気に馴染めるか不安。

新入社員、の心の中は仕事への不安でいっぱいでした。

今の若い世代の特徴としてよくいわれているのは、「失敗を恐れる」こと。
幼いころから、何かをする前にはインターネットで検索して調べることが身についています。「調べてから行動」がセオリーなので、大きな失敗をしないまま成長して、今に至っている人が多いのです。

そんな彼らにとって、新しい環境で未知の仕事に就くことは、不安レベルがMAXまで跳ね上がる経験なのかもしれないですね。
受け入れる職場の先輩・上司は、ぜひ不安を上手に受け止めてほしいです。「失敗も成長の糧」になることなども伝えてあげてください。

体調変化が現れはじめるGW明け


入社後、1か月ほどするとゴールデンウィークがやってきます。そして、その後に話題になるのが、いわゆる新入社員の「五月病」です。
医学的な病名ではありませんが、4月に大きな環境変化があった人が、5月の連休を経て心身に不調が現れる状況を指しています。

・連休明けに体調不良で休みがちになった
・集中力が低下し、仕事への意欲も出ない
・気持ちがふさぎがちになる などなど…

先にお伝えしたように、多くの新入社員は強い不安を抱えています。
新しい環境、新しい人間関係の中で、慣れない仕事を覚えなければと焦り、「失敗しないように頑張らなければ」と思えば思うほど緊張し、強いストレスを感じている可能性があります。

生活スタイルが変化したことで、体内のリズムが乱れてしまっている可能性もあるでしょう。
学生時代は、授業やアルバイトの予定を中心にした時間にも比較的ゆとりがある生活をしていたのに、社会人になると通勤のための早起きがツラく、朝食を抜いたり、仕事が終わらず晩ご飯を適当に済ませたりと、食生活が乱れやすくなってしまいます。
また、仕事への緊張感が抜けずに眠りが浅くなったり、そのせいで翌日まで仕事の疲れを持ち越してしまったりと悪循環にも陥りがち。

新入社員が大きく体調を崩す前に、上司や先輩が新入社員をに目を配り、ぜひ体調観察をしたり、アドバイスをしたりしてほしいと思います。

前向き、頑張り屋…自覚がある人ほど要注意

これまでのお話に加え、さらに女性の新入社員の場合、女性特有の健康課題が影響して体調を崩すケースもあります。

20代は、女性ホルモン・エストロゲンの分泌がピークを迎え、月経周期が安定してくる時期ではあります。
しかし、就職という大きな環境変化や新たな仕事へのストレスが、ホルモンの分泌に影響し、月経の周期や月経に伴う症状が変化することもあります。

月経による痛みやからだの不調について、新人では上司・先輩に相談しにくいと感じる人が多いでしょう。男性が多い職場環境の場合はなおさらです。
誰にも相談することができず、かといって病院を受診するほどのことかどうか迷って、一人でがまんしている人もいるかもしれません。

《ある女性新入社員との面談の事例》

学生時代は成績優秀で、若者向けのビジネスコンテストなどへの入賞経験もあり、仕事で成果を出すことにもとても前向きな女性でした。早く一人前になって責任ある仕事をしたいと意欲的に仕事をするあまり、先輩と同じように残業する日が続きます。
当然、睡眠時間が少なくなり、食事もインスタント食品が中心。徐々に体調不良を感じる日が増えているとのことでした。
私が見ても顔色がよくないので体調について聞いたところ、「入社以来、これまで以上に生理痛が重くてツラい」との回答でした。
「入社したばかりだし忙しい部署なので休むのは心苦しい」
「チームは男性ばかりで生理の話はしにくい」
「仕事ができないやつだと思われたくないので誰にも言えない」
だから痛み止めでなんとかがまんしていると語ってくれました。

ITコンサルティング会社の新人社員とのキャリア面談より

そこで私は、人事部の女性社員に相談に乗ってもらうようにつなぎました。
場合によっては産業医との面談も設定してもらい、婦人科への受診が必要かどうかも含めて相談するようにしましょう、とも。
また、実際に彼女がはたらく職場にも、「頑張りたい気持ちが強いあまり、体調不良でも無理をしがちなので、仕事量の適正化や本人への声がけをお願いします」と協力を依頼しました。

頑張り屋さんだからこその事例だと思いますが、このまま無理を続ければ大きく体調を崩し、長期の休職につながる可能性もありました。

月経前症候群(PMS)など、月経にともなう体調不良の症状は人それぞれですが、そこに仕事のストレスや生活の乱れが影響して、さらなる体調の悪化を招くこともあります。

・月経がこない
・月経の量が多い
・月経の痛みが強い
・月経前や月経中の不安感やイライラが募る

…といった症状が増えると、仕事にも影響が出てしまいますよね。

入社年次を問わず、まずは女性自身が正しい健康知識を持ち、心身の健康を保つためのケアや対応ができることが重要ですが、私たちはmezameは、男性社員にも女性特有の健康課題にまつわる知識を持ってほしいと思っています。職場の共通認識として、すべての従業員に女性の健康知識があれば、お互いに配慮し合える環境がうまれるからです。

とはいえ、女性特有の健康事情は、誰にでも相談できるものでもありませんから、人事や産業保健師などに気軽に相談できるルートを作ったり、同性の先輩と体調にまつわるコミュニケーションがしやすい仕組みを作るなどの工夫もできるといいですね。

■ 文/松岡澄江(まつおか・すみえ)
国家資格キャリアコンサルタント、研修講師


“mezame”は、
はたらく女性の健康とキャリアを
サポートするプログラムです

さんぎょうい株式会社が提供する“mezame”は、産業保健師と国家資格キャリアコンサルタントがタッグを組み、

*女性の健康知識とキャリアプランニングの基礎研修
*ライフステージ別・職級別のオーダーメイド研修
*従業員個別のキャリア面談によるモチベーションアップ

をおこなうキャリアサポートプログラムです。
女性特有の周期的なからだの変化、年代やライフステージごとに変わっていく役割、体調、かかりやすい病気 etc…

こうした女性の健康知識を踏まえて“はたらく”を考えれば、女性従業員のパフォーマンスは今以上に向上し、女性自身もなりたい自分、叶えたい人生に近づくことができます。

女性活躍推進や健康経営施策としても最適なmezame。
経営者、人事・HRご担当のみなさん、ぜひ導入をご検討ください。

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