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電話越し、16年ぶりの久しぶり。

夜食を食べてお風呂に入り、ひと息ついていた午後9時過ぎころ。パソコンでYoutubeを見ていると、LINEの着信音が突然鳴り出した。表示されている発信者は幼なじみだった。幼なじみとは29日の飲み会で会ったばかり。

『そういえば、30日はバレー部仲間で集まって宅飲みをするって言っていたっけな。こんな夜遅くに電話をしてくるってことは、きっと自分に関わることで盛り上がったんやろうな』

などと思いながら、電話が描かれた緑色のアイコンをスワイプする。

「おいよー」
「あ、起きてた?こんな時間にごめんね」
「なもなも。なした?」
「なんか高校の頃の話になってさ。〇〇〇が誰とつるんでいたっけって話になったよ。〇〇〇ってよく▲▲▲君と一緒にいなかったっけ?」
「あー、1年生のころは結構一緒にいたかもしれんなあ。あんま覚えていないや、はは。そいや、結局今は誰と飲んでるん?」

昨日の時点では確か、仲良しの女の子3人組で飲むって言っていたよな。

「■■■も呼んだら来たから、一緒に飲んでるよ」

■■■は、中高と一緒だった男の子の同級生だ。中高の頃はよくつるんでおり、そこそこ仲良しだった奴だ。と僕は思っている笑。ただ、高校卒業後は疎遠になり、連絡をとることはなくなった。それからもう16年がたった。

「まじ?!久々に話したいから■■■と変わってよ」
「わかった」

しばらく待つと、とても懐かしい声が聞こえてきた。

「お久しぶりです!」

微かな躊躇い(ためらい)が感じられる、やや他人行儀な挨拶が耳に飛び込んでくる。久しぶりに聞いた声は変わっていない。聞き覚えのある、ちょっと低くて渋い声だ。

「久しぶり!何年振りやろか?もうだいぶたつよな」
「そうだね。〇〇〇がこっちに戻ってきたってさっき聞いたよ」

■■■の口調はすぐにくだけ、あの頃みたいに打ち解けて話せた。

「そうなんよ。関西・関東で働いたあと、独立して地元に戻ってきたわ」
「へえ、そうなんだね。今度は時間でもつくって、ゆっくり話したいね」
「ほんまに楽しみにしてるわ、じゃまた会おう」
「おっけ。じゃあまたね」

友達とその子供たちの笑い声が、電話越しに聞こえてくる。せっかく盛り上がっているんだし、長電話は申し訳ない。5分ほど話して電話をきった。

地元に帰郷してから、本当にゆっくりだけれど、人とのつながりができてきている。それは、新しい出会いだったり、昔なじみとの再会だったり。

こうやって人とつながれるだけでも、『地元に帰ってきてよかったな』と心の底から思えるんだ。

『せっかくの縁だし、これからも仲良くできればいいな』とか思っちゃったり。これからやるイベントとかも手伝ってもらえたら、個人的には超うれしいのだ。



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