言葉のケアレスミスをなくすには
個人がするミスは5種類
個人がするミスは、飯野謙次『仕事が速いのにミスをしない人は、何をしているのか?』によると4種類だという。わたしはそれを言葉の仕事に限定して、5種類に分類している。
1. 学習不足
2. 記憶の想起不良
3. 計画不良
4. 注意不足
5. 伝達不足
今日はそのうち4の「注意不足」をとりあげる。
具体的にどんなミスが生じるか?
翻訳、校閲等における「注意不足」によるミスとは具体的にどういうものか。わたしは4種類に分類している。
●誤字・脱字:助詞抜け、「ン」抜けと重複、単語読み間違い、ひらがな入れ替え
●細かい訳抜け:コンマの後ろの2-3wordが訳し漏れ
●数字・単位の間違い:pointとmillionが両方あると間違っていることが多い
●ダブル誤訳:ひとつのミスを見つけて安心してしまい、すぐそばにあるもうひとつのミスに気づかない
ケアレスミスの原因は3つ
では、具体的な原因は何か3つに分類してみた。
●集中力不足(体調不良、メンタル不調、家族の病気、 差し込み仕事等)
●環境不良(PC、照明、モニタ、イス等が最適なものとなっていない)
●自己の習慣や性格の理解不足・未対応(「自分」を知らずにケアレスミスが減ることはない。詳しくは後述)
久松の解決策具体例
解決策は人によって変わってくるはずだが、自分の場合を書いておく。参考にしてもらえれば幸いである。
●機械と環境に投資する:Just Right!、A3複合機、照明、眼鏡で計20万円使った
●自分のコンディションを整える:ツボ押し、腹式呼吸、体操、エアロバイク、整体、フットマッサージャー
●体調不良、メンタル不調時のプロセスを決めてひとまとまりにしておく(パッケージ化する):翻訳チェックと誤字・脱字チェックのプロセスを分ける、数字は印刷して蛍光ペンを引き、ひとつずつ指差しチェック
●自分の「ベース」を知っておく:「安心(感)」という「ベース」のうえに「正確」を追求する仕事が乗っている。したがって、心の安心、安定を得るためにふだんから工夫し、トレーニングし、時間を使っている
包括的な解決策
では最後に、包括的な解決策を載せておく。これをアレンジすれば、誰でも「マイ解決策」が作れるはずである。
●コンディションを整える:自分に合った方法を常に探りつつ実践
●不調時のプロセスをパッケージ化:コンディション不良時にとるプロセスは通常とは別であるはず。それを言語化し、仕事場の壁に貼っておく。不調時にはそれを見て仕事をすること
●自己理解:自分のベースになっている感情や状態を知り、常にそれが満たされているか把握する(参考:八木仁平『世界一やさしい「やりたいことの見つけ方」』)
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