頭が痛い、頭痛
こんな時はまず病院(脳神経外科など)へ
・突然起こって我慢できないほどの激しい頭痛
・頭痛以外に全身に症状がある
・頭痛の頻度、間隔、痛みの種類が変化する
※上記以外が鍼灸の対象となります。
鍼灸院での頭痛の治療
1.原因と分類
1-1 西洋医学的には
・頭痛の頻度
毎日、週に2~3回:緊張型頭痛
月に1~2回から数か月に1回:片頭痛
ある時期に集中して起こる:群発性頭痛
・痛みの種類
重く締め付けられる痛み:緊張型頭痛
拍動性でズキズキする痛み:片頭痛
目の奥がえぐられるような激しい頭痛:群発性頭痛
・痛みの部位
眉の上、鼻の横:副鼻腔炎
こめかみ:側頭動脈炎
耳の前:顎関節症
目の周り、目の奥:群発性頭痛
側頭部:片頭痛
頭の後ろ、首の上:緊張性頭痛
・同時に出てくる症状
肩こり:緊張型頭痛
前兆で目がチカチカする(閃輝暗点)、吐き気:片頭痛
涙が出る、鼻づまり、瞼が下がる:群発性頭痛
発熱、食事で顎が疲れやすい:側頭動脈炎
1-2東洋医学的には
・外気の影響
1)風寒によるもの
2)風熱によるもの
3)風湿によるもの
・体の中からが原因
1)肝陽の亢進によるもの:肝陽が亢進し頭部に影響すると起こる。
2)痰濁によるもの
3)瘀血によるもの
4)腎虚によるもの
5)気血両虚によるもの
2.治療
2-1 緊張型頭痛
筋の過緊張をゆるめ、局所の循環を改善し、頭痛の改善をはかります。
痛みの部位を中心に、頭や首、肩の筋肉の緊張、押して痛むところ、硬いところなどの反応がみられるツボ、反応点に鍼で刺激をして緩ませます。
2-2 片頭痛
経絡の状態や体の反応点などをみて自律神経系などを調整し、血管運動を安定させます。
頭蓋血管上の圧痛や頚肩部に筋緊張、硬結などの反応がみられる経穴、反応点に鍼をしたりお灸を用いたりします。
2-3 気血両虚
気血を補う治療を行います。
百会、心兪、脾兪、足三里、三陰交
2-4 痰濁
痰濁の除去を行います。
中脘、豊隆、合谷、百会、頭維
3.セルフケア、過ごし方
症状が強い場合は週に1~2回の鍼灸治療
慢性的な場合は3週間~1か月に1度の鍼灸治療
を行います。
自分自身で、合谷(LI4)のツボへお灸を行ってください。
運動、特に肩、首をよく動かして筋肉が緊張しないように保ちましょう。