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『完全無――超越タナトフォビア』第十五章


しかし!
それにしてもきつねさんはクール、いやオーサム(すごい)です!

まず初心者向けの世界根源認識基礎論として、真面目かつ適当に定義したその内実が実に、無遠慮にはじけています。

こころがミチミチときめきますね、ええ。

なにかをすれば、なにかが変化する、と考えるのではなく、
なにかをする、という存在が「ある」だけだそうです。

でもみんな、そこに変化や連続性を見出そうとしてしまうんだそうです。

なんらかの事象を、数式における変数として無理くりあてはめようとしてしまうのかもしれません。

言葉や記号に依存して、その論理空間に意味をねじ込むことに、知的な生き物としての人類は必死にならざるを得ないのかもしれませんね。

ウィッシュボーンは難しいことは言えませんが、何かをするから、何かがどうなる、という原因と結果との相関性ではなくて、
ただ「ある」という、つまり絶対性だけが素朴に存在するという次元も超えて、根本を見つめ直そうとするスタンスがすごいと思いました。

言葉で定義するのはやめましょう、ということが真理を超えるための初歩的態度なのかもしれませんし、

万物流転、
諸行無常、
一即一切(いっそくいっさい)、
万物斉同、
非有非無(ひうひむ)、

などなど、まあ哲学系概念的四字熟語でもなんでもいい、とは思いますが、とにもかくにもそのような、数式のように真理を抽出せざるを得ないような言葉というものの形式と、さらにはその本質までをも捨てていこう、言葉をすべて忘れても大丈夫、そんなものは真実からは近くとも、究極の【理(り)】からは遠い、ときつねさんは言っているようでもあります。

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