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大切なのは結果じゃない

結果を気にするあまりに起きたこと

失敗することを、気が付けば恐れるようになっていました。その訳は、大したことはないのかもしれません。記憶にあるのは、小学生の頃です。授業中に、誰もが答えられるような簡単な問題をみんなの前で発表させられました。そこで、思いっきり間違ってしまったのです。先生が笑いながらひとことふたこと言った後、クラスの皆がどっと笑い出しました。たまらなく恥ずかしかったんです。悔しくて後でひとり泣いたのも憶えています。

人一倍、人に気を使う子供だったから、厳しかった母の期待には応えないといけないと思っていました。子供なりにプレッシャーを感じていたけれど、上手くいかないことの方が多かったのでした。その度に、母のがっかりした顔やムッとした顔をみては、自己嫌悪や疎外感を感じていたんです。

大きくなるにつれて、結果を気にするようになっていたのは間違いありません。でも、そんなことはみんな同じだったと思うのです。みんなテストを受ければ、偏差値や順位を気にしていたし、運動に関してだって順位を気にしていたからです。

ただ、僕は結果が望めないと自分で判断すると、どんなことであっても投げ出すようになっていました。すぐに逃げ出すことが癖になっていました。

今になってようやく分かったことがあります。結果を気にするあまりに、何に対しても臆病になっていたのは、何よりも慎重になっていたからだったのです。とにかく準備をやたらにするようになっていました。何でも完璧にこなさないといけないと無意識に考えていたに違いありません。思い当たるのは、道具を全て揃えないとはじめられないこと。誰かが大丈夫だと言われなければ踏み出せませんでした。人が失敗した話をきけば、自分も失敗するかもしれないと不安になって、すぐに立ち止まってしまうのでした。

誰かが、若いうちは後先なんか考えずにがむしゃらになった方がいいとアドバイスされても、僕は信じませんでした。後先考えずにやった結果が今の自分じゃないかと確かな答えがあったからでした。

結果を気にするあまりに陥ってしまったこと。それは、すべてにおいて完璧でなければいけないという思考を持ってしまうこと。慎重になり過ぎて行動しなくなること。自分を出来ない人間だと判断してしまうこと。失敗しないように生きることで、失敗もしなくなるのですが、経験も極端に「すくなくなって、成長や歩みを止めてしまうのでした。

本当に大切なこと

こんな僕でも、夢を持っていたし、必死に追いかけていたものがありました。それなりに、ある程度の結果を手にすることもありました。そこで、僕は満足することが出来ませんでした。周りを見渡してみたときに、自分よりも結果を手にしていた人たちが、嫌になるくらいたくさんいたからでした。現実を突きつけられたように、自分が未熟であることを、いつも思い知らされていたようでした。

ひとつ目標を見つけて、必死になって努力する。そして、結果が出ようが出まいが、自分に落胆する。僕はずっと、それを繰り返したわけです。それは本当に苦しかったです。穴の開いた容器に、水を満タンにしないといけないと無茶ぶりされているようでした。

いつまで経っても満たされない。いつまで経ってもやり切れない。

次第に疲弊して、たったひとつの挫折で、全てを投げ出してしまったのです。

当時、大切にしていたもの。全てから逃げました。

ある人が教えてくれたことがあります。その人は憧れるほど、世間で言えば成功者でした。とある会社の社長さんで、とても市民では住めそうにない高級マンションに住んでいました。誰もが知っている高級車に乗っていました。ブランドの服を身にまとい、仲間たちといつも騒いでいました。ただ、その人は、自分の部下を道具のように扱っていたのでした。僕もそのひとりだったのですが。「成功したいのなら成功するまで死んでも働け。」これが彼の口癖でした。ほとんどの社員が休んだのをみたことがありません。休みの日でも、呼び出されて説教をされていました。その会社の従業員たちは、誰もが死んだような顔つきだったのです。もちろん僕もです。

僕は、うつ病を患ったことで、何とか離脱することが出来たのです。その後、ほとんどの社員が辞めてしまったそうです。その時に、多くの事業を撤退したとききました。その時に持っていた財産のほとんどを手放したと噂で聞きました。

それを聞いた時から、ずっと考えるようになっていました。

結果が全てじゃないんだって、いくら結果を手にしても心が貧しければ、何の意味もないことなんだって。

別の誰かが教えてくれました。大事なのは、自分がどんな気持ちを感じたいかなんだって。

だったら、僕はどれだけ上手くいかないことがあっても、人に優しくありたいと思うのです。自分の喜びを思いっきり味わいたい。せめて、自分の大切な存在といつまでも笑っていたい。そうなるには何が必要かを考えていたら、結果は、必要はないものだということに気が付くことが出来たのでした。そうでなくても、自分の求めている気持は味わえるからです。そのことに気が付けてから、自分は大きく変われたような気がします。

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最後まで読んで頂きありがとうございます。
今日も自分をご機嫌に。
メルシー

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