見出し画像

僕らは変化する

あの頃に固執する

生きていると、色んなことが起こります。当時、仲の良かった友人がいました。毎日のように、飲み歩いては、お互いの夢を語り、応援し合える関係性でした。考え方も似ていて、同じような苦い体験もしていました。

僕にとってこんなにも力をくれる存在は、心強いものでした。そんな中、僕の転職が決まったのです。人生の中でステップアップと言っても、過言ではないくらいのものでした。友人は自分のことのように大喜びしてくれました。その時、新しい環境でも頑張って成功をつかみ、また、お互いに喜び合おう。僕はそう誓ったのでした。

環境が大きく変わったせいか、その友人と会うことがなかなか出来なくなり、次第に会って話すことはめったになくなりました。お互いの生活でいっぱいいっぱいでもあったからです。

久しぶりに会うことが出来て、話ているうちに、僕は段々と違和感を感じるのでした。あれほど、気の合う友人が、別の人になっていたように思えたからです。話す内容は、愚痴ばかりになってしまい、当時語っていた夢は、とっくに忘れたと言っていました。僕は、凄くがっかりしたのでした。

そして、友人は僕に対して、お前は変わらないな。いつまで、そんな甘いことを言っているんだと言うのでした。僕は、以前の関係性を期待していただけにかなり落ち込んでしまい、しばらくネガティブな感情に支配されてしまうのでした。そこから、僕はその友人と連絡を取ることも会うことも辞めてしまったのでした。

人は変化する

ただ、今思うと、友人の言うことは、間違っていなかったのではないかと思うのです。そもそも、人は変わる生き物ですし、完璧な人間はいません。僕が、ただただ、過去に固執して過去にこだわっていたんだと。

「昔はこうじゃなかったじゃないか。もう信じられない。」そうやって、過去のことを引き合いに出してしまうことは、あまりにも理不尽です。

その友人は、様々な経験をして、友人は友人なりの真理を見つけ、話をしていただけなのです。

昔は、たまたま、お互いの理念や思想がマッチしていただけで、変化の中で、今度は、それらが交わらなかっただけだと言う話なのです。そこを、僕が、言いがかりをつけてしまい、関係性を壊してしまったのでした。

それは、僕は僕以外の価値観を認めない許していないということだったのです。

僕には僕の変化の理由があって、人生を歩んでいる。その人には、その人の変化の理由があり、人生を歩んでいるのです。

そこを、僕が認められずに許せずにいたということは、自分に対しても変わってはいけないと、言いつけていたに違いありません。その中には、成長していく自分もきっと含まれていたのだと思います。

苦しみの原因は

この時の体験を過去に、こうして向き合ったことで、僕は少しずつではありますが、過去に固執していた自分を自由にすることができています。当時は、よく、あの頃はよかったとぼやいていたものです。そんな、今や未来の自分を否定する気持ちを変えることができたのです。

こうして、改めて考えてみると、何かに固執することこそ、苦しみが生まれるものだという、言葉が、僕なりに理解できるようになりました。生きるうえで、出来るだけ固執すること、すなわちこだわりは手放した方が良いということです。

お金を稼がなくちゃいけない。これが、絶対に欲しい。地位や名誉を築きたい。この人じゃないといけない。こうした様々な思いから、苦しみが生まれているのということなのです。

僕らは、あまりにも情報や出来事を見過ぎて、何かに固執しているのかもしれません。こだわりを持つ人生こそが、自分らしい生き方なんだと、決めつけていたのかもしれません。

時として、今、苦しみを感じるのは、このストレス社会の中で、こだわりを持ち過ぎているのかもしれません。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?