とうとう中国不動産バブル崩壊が誰の目にも明らかになった
よく不動産バブル崩壊って言いますけど語呂は良いけどよく分からないって人もいるのではないでしょうか。
今回は今の中国の実情を見つつ不動産のバブルが崩壊するというのはどういう流れなのか深掘りながら復習してみたいと思います。
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去年から何度も中国の不動産が終わると言ってきましたが、本当に崩壊が始まってきましたね。
中国…不動産…バブル…その崩壊。
その流れを追ってみましょう。
中国は数年前まで絶好調でした。
なぜなら中央も地方も不動産を作って人民に売ってまた作ってを繰り返してどんどん値を釣り上げていき買った人みんなが儲かっていたからです。
中国はこのまま世界を支配するみたいな発言が繰り返されていましたね…それを見たトランプ前大統領がぶちぎれる(対中戦略の始まり)までは。
まずお金の流れの構造から見てみます。
中国の土地の所持権利は基本 中国政府が持っています。
政府が委託して土地を貸します。政府儲かります。利子貰います。
委託業者が土地を貸したり家を建てて民間に売ります。委託儲かります。利子貰います。
民間1人目が100万で家を作ったり買ったりして、民間2人目に200万で売ります。民間1人目が儲かります。
民間2人目が300万で民間3人目に売ります。民間2人目儲かります。
民間3人目が400万……
めちゃくちゃ単純化しましたが、こんな感じで不動産価格は吊り上がっていきました。
これを不動産バブルと言います。
不動産の泡がどんどん膨らんでいくイメージです。
アメリカ、日本、その他色んな国がこれを経験して最終的にバブル崩壊しています。
不動産以外の色々な分野でも価格が上がっていくと収拾がつかなくなりいずれ崩壊します。
だからアメリカは利上げをしてお金を借りづらくしてインフレ…つまり急激な価格上昇を抑えているんですよね。
ゆっくりスピードが上がるのは良いけど急激にスピードが速くなると怖いって感じです。
そうして値段が上がっていくとどこかで無理が出てくるというか「もうこんな高いんじゃ借金してでも買うのむり!」ってなります。
今 自分が儲かれば良いって人(特に権力者)が多いとこうなりがちです。
民間100人目が吊り上がった価格…たとえば5億で売ろうと思ってももう買う人がいません。
じゃあ仕方ないと4億8000万で!と値下げします。やっと買い手が現れます。
でもこの繰り返していると買おうと思う人が徐々に減っていきます。
値下げ競争が始まり以前は4億8000万で売れていた家が4億で売れなくなり3億で売れなくなり…とうとういくら下げても買い手が付かなくなりました。
借金してまで高い不動産を買ったのにそれが売れない。
トランプのババを引いた人はパニックになります。
そう。
パニック売りというやつです。
新聞の見出しとかで見ますよね。
この状態が今2022年11月現在の中国です。
これまでなんだかんだギリギリ中国の都会である上海などの不動産が売れていたけれどそれも限界が来て泡が弾けてぶっ壊れてしまった状態…つまりバブルが崩壊したとみんなが目視ではっきり認識するんです。
誰も新しく不動産は買わないし、世界の投資家がサーッと引いていきます。
この不動産バブルを中国の中央も地方も長らくやってきました。
今の中国には建設途中のマンションがまるで廃墟のように転がっています。
絶対に崩壊事故が多発すると思います。
建設途中で投げ出しているんですから。
地方の端っこなんかは投げ出された土地を誰も管理していないでしょうし人もあまり通らないから動物も住み始めるでしょう。
人類滅亡の後の世界のサンプルが中国で繰り広げられ見られるようになってしまう可能性があります。
土地が広く人口減少が著しい中国なので土地の狭い日本の廃墟と比にならない広さの廃墟ビルが中国全土にて放置されることになるでしょう。
というよりももう放置されています。
ローンで借金をして建設予定の家を買ったのに家の建造が進まず業を煮やした女性がSNSで拡散して各地で「俺も!私も!建築まだなの!?約束と違う。何年も工事を再開してくれないのにローンなんか払ってられるか!?」と300か所以上での大規模なデモが起こったのは記憶に新しいですよね。
こちらは8月に書いたnoteですがこういう建物が多く放置…つまり工事が中断され始めてからもう何年も経っています。
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去年暮れに中国ナンバー2不動産である恒大集団が利息を払えなくなったという報道が漏れてからは十分予想の範囲内でした。
後は誰がハズレくじを引くかというだけのこれまでの歴史上何度も起きた不動産バブル崩壊の縮図です。
アメリカ主導の対中戦略による経済打撃、コロナ、2021年後半に浮上した恒大集団の瓦解や次々と潰れる中小不動産会社とそれを隠す中国政府、とうとう政府も隠し切れなくなってきたので少しずつ情報を小出しにして軟着陸しようとしたけど失敗して各国企業の中国撤退加速、習近平体制の続投とゼロコロナという経済を潰す政策の継続で投資家完全撤退で株の大暴落、そして当然の流れで不動産バブル崩壊の完全確定……絵に描いた餅というか既定路線という感じです。
もう恒大集団は風前の灯火であることも恒大集団の会長の個人資産である香港の高級住宅が差し押さえられた報道なども出回ったので完全に明らかになっています。
戦争が始まっていないのに習近平体制はプーチンのように足元がグラグラ状態です。
この状況を打破できるのは中国全体の底上げに尽力したIT企業だけです。
ですが習近平首席は数年前に中国大手のIT企業アリババの創業者ジャックマー氏が中国当局は経営が下手といった発言の揚げ足を取って彼が生意気だとして徹底的に追い詰めてしまいました。
他のIT企業も調子に乗るとすぐ出る杭が打たれて政府に搾り取られてしまうと認識。
自分の企業を盛り上げようとする向上心の火は消えました。
頑張って稼いでも最終的に政府に取り上げられるし。
習近平首席は自分で自国の成長企業の芽も摘んでしまっていたのです。
中国の100億円を越える資産持ちは中国語が通じるシンガポールや治安の良い日本などに逃げました。もちろんEUやアメリカなどにも逃げているでしょうね。
人口14億の中国です。
人手も優秀な人が政府にいない訳がありません。
中国に経済に強い優秀な人はいないのか。
いました。李克強氏です。
彼は中国の未来を考え今の政策はダメだと公式発表して習近平首相に嫌われました。
そんな中国経済の現状を伝えただけの中国経済に強い李克強氏は先日の中国トップを決める党大会にて側近から降ろされてしまいました。
李克強氏と同様 中国の未来が暗いと感じていた習近平首席の前の首席(中国元トップ)の胡錦涛前主席なんかは党大会の途中で無理やり退室させられるくらい不遇な目に合っています。
中国、終わりました。
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不動産バブル崩壊はなるべくしてなった中国政府の政策や言動など舵取りによる結果です。
台湾を攻めるのを完全に止めて、少数民族を奴隷のように低賃金で働かせるのを止めて、ロシアから手を引き、国内状況や情報を生放送にて証拠付きで公開して、民主主義国家に生まれ変わって各国と手を取り合えばこれ以上の中国崩壊は防げるでしょうが、そんな奇跡が起きるとはとても思えません。
善良な人が異世界転生してきて習近平氏の中に入ってくれませんかね?
そんなSFを考えてしまうくらいです。
自暴自棄になって短慮な決断をすることが怖いですよね。
どこかで少なからぬ被害がでますから。
なので主要国はロシアもそうですが、中国も抑え込もうとしています。
頑張ってもらいたいものです。
今回はこんなところでノシ
メルカ