漫画レビュー29 俺は全てを【パリイ】する〜逆勘違いの世界最強は冒険者の夢をみる〜
自分が弱いと勘違いした弱スキルを極めた男の話。
こんにちはメルカです。
今回の漫画レビューはこちら
「俺は全てを【パリイ】する〜逆勘違いの世界最強は冒険者の夢をみる〜」です。
原作:鍋敷・カワグチ 漫画:KRSG
パリィ:RPGなどの用語で敵の攻撃を剣で弾くなどして受け流す技術。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
主人公はノール。
達観しているけれど、とても気の良い青年です。
いつでも困っている人の相談に乗っている彼は街の人たちに慕われていました。
彼には幼い頃に病気で死ぬ前の父から聞いた冒険者の英雄譚への憧れがありました。
そして12歳の頃に今度は母が病で亡くなる前に自分の為に生きてと遺言を残されます。
一人になった彼は冒険者になりヒーローになりたいと考えました。
そして現在…
…どぶさらいの仕事を終えてギルドへ戻ってきたところです。
ギルドのマスターから給金を貰いすぐさま次の土運びの仕事へ向かいます。
そのやり取りを見ていた人が問います。
「どぶさらいとか土運びってそれギルドの仕事なのか?」
どうやらこの世界のギルドはモンスター討伐や薬草採取などをメインに取り扱っているようです。
ギルドの冒険者になる条件は有効な戦闘用のスキルを一つでも取得していること。
これは常人なら少し修行すればそう難しくなくクリアできる条件だそうです。
ノールはFランク。
Fランクは昔物乞いなどに仕事を振る為に無理やり作られた制度で現在ではすでに廃れているようです。
通常ランクは最低でもEランクですが、彼はその下のランクに位置づけられています。
これはギルドマスターの温情によるものです。
なぜノールはEランク(まともな冒険者)になれないのか。
それは彼は冒険者の養成所で一つも有効なスキルを覚えることができなかったからでした。
剣士や魔術など特性により6つの養成所が存在しています。
彼はその全ての職業訓練を最終日までやりました。
大の大人でも悲鳴を上げるほどの厳しい訓練課程を6種目も最後までこなしたことはとてつもない偉業といえることですが、肝心のちゃんとしたスキルを覚えるに至らなかったのです。
なので彼をまともな冒険者に登録することができず、魔物討伐不可のFランクのまま10年以上も過ごすことになってしまいました。
訓練所の教官も親身になってくれましたが振るわず。
彼は冒険者になる夢を諦めずに独自に修行を続けました。
冒険者の適正と判断されたスキルは一つも得られませんでしたが、小さなスキルはいくつか得られていました。
剣士のスキル:パリイ
これは剣で攻撃を受け流す技術です。
1年鍛えました。
3年鍛えました。
10年鍛えました。
読者(!?)
ようやくノールは自分には才能がないと痛感しました。
読者(…え?)
それでも冒険者の道を諦めきれなかった彼は修行でこもっていた山を下り、ギルドマスターに頼み込んでFランクの冒険者にしてもらえることになりました。
読者(マスターは実力見ないの?)
彼はモンスターに有効なスキルを持っていない(と思い込んでいる)と自覚しつつもその小さなスキルも磨いていました。
筋力強化:戦士スキルで常人の5倍の荷物を運ぶことができる
ローヒール:僧侶スキルで少しずつ回復するリジェネ的なスキル
しのびあし:盗賊スキルでそのままの意味
プチファイア:魔術師スキルでちょっと火を出せる
投石:狩人スキルでそのままの意味
こう見ると筋力強化なんか有用なスキルだと思うのは自分だけでしょうか?
話を戻すと、(画像でも一目瞭然ですが)剣士のパリイを一番練習していたようです。
人の役に立っていて生活費にも困っていないのでこれでもいいかと段々と思ってきていました。
ですがFランクの仕事先で専属になってくれとの相談があっても断っています。
やはり冒険者の夢は捨てきれずにいます。
訓練も継続中。
………
その日も仕事帰りに歩いていると悲鳴が聞こえました。
声の先に向かうとそこには
二足歩行の巨大な牛がいました。
王都の衛兵が応戦していましたが、一撃でほとんど殺されてしまいました。
辛うじて魔法でガードしたのか少女が一人生き残っていますがピンチな様子。
ノールは投石で注意をこちらに向けさせ衛兵が持っていた剣を手に取ります。
瞬時に斧を縦一文字に振り下ろす牛。
それをノールは
パリイしました。
激高する牛。
重く早い連撃が繰り出されます。
それら全てを何とかパリイするノール。
牛の凶刃が少女に向けられてそれを瞬時にパリイしに行きます。
なんとか弾けたものの、衛兵の剣も強烈な連撃に耐えられず等身のほとんどが砕けてしまいました。
なおも追撃する牛。
なんとかパリイが成功!
その際に斧が牛の手から離れて牛の方向へ勢いよく弾かれ回転しながら牛の首を切りつけそれが致命傷となりました。
ノールが持っていた剣は柄ごとほとんど砕かれギリギリな勝利となりました。
少女がお礼を言ったタイミングでようやく別の衛兵が駆け付けました。
少女が振り返るとノールはその場から消えていました。
…しのびあしですかね?
………
外にはあんな魔物がうようよしているのかと勘違いしたノールは自分はまだまだだと自戒しました。
勘違いが始まります。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
いかがでしたでしょうか。
ここまでが1話の内容となります。
この後少女はノールを探すことになり二人は再会します。
ノールは巨大な牛を倒しましたが、ちゃんと有用なスキルを持っているはずの少女であれば普通に倒せただろうし、自分がしゃしゃり出て余計な手出しをした可能性もあると考えています。
少女の家(豪邸)に行くことになるのですが、そこでもあちこち勘違いをしながら話が進んでいきます。
自分の実力を過小評価しつつも人助けを繰り返していくストーリーにヤキモキする人もいるかもしれませんね(;´・ω・)
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メルカ