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漫画レビュー31 葬送のフリーレン

魔王を倒した後のエンディングが終わらずに続いていくお話。

こんにちはメルカです。

今回の漫画レビューはこちら
「葬送のフリーレン」です。


原作: 山田鐘人  作画: アベツカサ


とっても静かなファンタジー。
普段ジャンプしか買わないので週刊少年サンデーのこの作品は見逃してしまっていました。

でも出会えて良かったです。

では本編へ。

       ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


…勇者・戦士・僧侶・魔法使いのパーティが魔王を倒しました。
そして王都の王様への報告をしに凱旋。

人々に祝福され今までの旅を振り返りつつ仲間と軽口を叩きます。
そして魔王を倒した後も人生は続きます。

そんな後日譚とも言えるアフターストーリー。


       ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


人間(勇者、僧侶)、ドワーフ(戦士)、エルフ(魔法使い)の寿命は異なります。

人間の一生は短く基本的に100年未満。
ドワーフはそれよりは長く生きられます。
でも一番の長寿はエルフでした…。


主人公はフリーレン
パッと見は10代半ば前後といったところでしょうか。
冷めた表情で笑顔が少なく淡々とした物言いの女エルフです。

ですが感情がない訳ではありません。
あまり表に出さないだけです。


彼らは魔王討伐の旅に10年の時を費やしました。
彼らは魔王討伐後にそれぞれの道を歩むことになりました。

永遠とも言えるほどの永い時を生きるフリーレンにとって10年はとても短い期間との認識です。

人間の勇者や僧侶にとっては10年は長い時間、ドワーフにとってはそこそこ、エルフにとってはそれこそ1ヶ月くらいの感覚だったのでしょう。

魔法使いフリーレンは短い旅だったと言います。
勇者ヒンメルは長い旅だったと言います。

生きる時間が違う者同士だと認識に齟齬(そご)が出てしまいます。

ですが彼らは全員精神的にちゃんとした大人で酸いも甘いもかみ分けた同志でした。
お互いを大切な仲間と認識したまま特に軋轢(あつれき)を生じさせることもなく旅の終わりを迎えることができました。

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フリーレンは50年に一度の流星群を50年後にまたみんなで見ようとなんでもないことのように提案します。

自分の生きてきた時以上の時間を提示された勇者は含みを持たせつつも了承します。

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翌日、お別れの時がやってきました。

(勇者のパーティに加わる前から行っていた趣味である)魔法の収集を続けると告げ立ち去るフリーレン。



そして50年ほど経過しました。

勇者に預けていたアイテムを取りに行こうと思いふと50年に一度の流星群の時期が近づいていると思い出し会いに行くことにしました。

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死んでこそいなかったものの老いていました。
アイテムを貰い街を歩いていると50年前の魔王討伐時の記念として建てられた銅像が目に留まります。

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勇者と共に街の外に出ると司教となった僧侶とあまり変わらないように見えるドワーフが待っていました。

軽口を叩きつつ流星群が良く見える場所まで移動します。
フリーレンによると1週間かかるそうです。
老人になんてことをw

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安らかな顔で逝った勇者ヒンメル。
それを無表情で見つめるフリーレン。

住民はかつての仲間であるフリーレンが悲しむ素振りもしない様子を薄情だと吐き捨てます。

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ですが一緒に旅をした司教ハイター・ドワーフアイゼンは彼女のことをきちんと理解していました。

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葬式後、ハイター・アイゼンともお別れです。


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ヒンメル(人間)を深く知ろうとしなかったことを後悔したフリーレンはもっと人間を知ろう関わろうと思うようになりました。


ここから彼女フリーレンは今までの魔法の収集という何となくの旅から目的のある旅へと徐々に変化していくことになります。


       ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


いかがでしたでしょうか。

ここまでが1話です。

この先を少し話すと、2話は勇者ヒンメル没後からまた20年後に時間が飛びそこから物語が動き始めます。

旧友との再会、別れ、新たな出会いを経てこれまでの一人気ままな旅に彩りを添えていくことになります。


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葬送のフリーレン…今までこのタイトルからミステリーやホラー、とにかく暗い話なのかなぁと思ってなんとなく敬遠していましたが、読んでみたらとても情緒があり色々な死生観をゆっくり紐解いて考えさせてくれる素晴らしい作品であると知りました。

       ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


この漫画は2021年12月初旬現在コミックスは6冊刊行されています。

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