消えた電話ボックスのおはなし
ここ数年間の間で、公衆電話ボックスを利用したことがある人がどれだけいるだろうか?
最後に使ったのは東日本大震災のとき、帰宅難民となった僕は駅前に設置された公衆電話に30分ほど並び、会社や家や実家に電話をした。
結局つながったのは実家だけだった。
おそらくほとんどの人がそのレベルで公衆電話を使っていないと思う。
実際、自分の住んでいる街のどこに公衆電話が設置されているかを言える人はほとんどいないと思う。実際その数は全国で10万台あるかどうかだ。
25年間で9割近く減少…公衆電話、年度内10万台割れをするとのこと。
実はこの事実に気づいたのは10年近く前だった。そのときにふと思いついた。『消えた電話ボックス』って、いいネタになるなと。
物語と電話ボックスって結構な歴史を持つ。
まっさきに思い浮かぶのはスーパーマンであるところのクラーク・ケントが街中の電話ボックスに入って変身をするシーン。
イギリスの有名なテレビドラマ『ドクターフー』の電話ボックスはタイムマシーンになっている。
世界最長のSFドラマシリーズ60周年を記念し、独占配信決定!
『ドクターフー』はものすごく人気のあるドラマで、内容も歴史もすごいです。
しかし、電話ボックスは世界中で消え去っています。新しく制作されるスーパーマンのクラーク・ケントは電話ボックスで変身するのだろうか?
日本だと電話ボックスや公衆電話にまつわる怪談や都市伝説が結構豊富ですよね。
あの世と繋がる電話ボックスなんて話は皆さんも聞いたことあるんじゃないかなぁ。
そこで僕は降魔一郎という人に見えないものが見えるというキャラクターが架空の大衆雑誌『東方倶楽部』に『降魔一郎の東方異聞録』なる都市伝説の記事を書いているという設定で物語を書いてみました。
8年以上前の作品ですがこの度あれこれ手直しをしております。いわゆる小説投稿サイトの引っ越しをしているところなんですが、せっかくなのでブラッシュアップをしました。
NOVEL DAYSのアトリエ
降魔一郎の東方異聞録 消えた電話ボックス
【概要】
東方倶楽部38号(7月21日発売号)に掲載された降魔一郎の最初の寄稿。見えないものが見えるという降魔一郎が都市伝説を披露。電話ボックスとともに消えてしまった男の話を紹介する。単に怪談や怖い話という視点ではなく、見えるということ、見えないということがどういうことなのかを雑誌のコーナーの中で読者に訴えている。
東方倶楽部42号(8月18日発売号) 消えた電話ボックス(5)にて完結し、次の心霊スポットにつづく(2024/10/30の時点で未掲載)
この記事の中で一郎は何かおかしなことに気づいたときには好奇心を抑えて放っておくべきだと訴えています。しかし、彼の巧みな話術は聞くものの自由意志を奪い、記事を読み進めたくなる。
そうなってくれたら作者としては大満足なので、ぜひ読んでみてください!