【MentaRest所属カウンセラーコラム】コーピング(ストレス対処法)リスト作成によるセルフケアのすすめ
■はじめに
皆様、こんにちは!MentaRest公式アカウントです!
本日は、MentaRest所属のカウンセラーが執筆したコラムをご紹介します。
特に、仕事も私生活も大切にしたい皆様に向けてワークライフマネジメント実現のコツについてご紹介致します!
そもそも「MentaRest」とは何か?に関しては代表の飯野が投稿した下記記事を是非ご覧ください!
■ストレス解消の仕方がよくわからない…
最近、ストレスが溜まっている気がする。しかし、良いストレス解消法が思いつかない…と悩むことはないですか。心身の健康を維持するためには、早めにストレスの存在に気づくことはもちろん、自分に合った対処法を身につけておくことが大切です。
心理学上、ストレスを解消するために認知や行動を意識的に変えることを「コーピング」といいます。本記事ではストレスとは何なのか、ストレスを解消するため役立つコーピング法についてまとめています。
また、明日からコーピングがいつでも使えるようにリスト化するやり方もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
■そもそもストレスって何?
ストレスとは、外部から何らかの刺激を受けたときに生じる心身の緊張状態をいいます。ストレスと聞くとマイナスなイメージが思い浮かぶかもしれませんが、結婚や昇進など、一見ポジティブに思える出来事も実はストレス要因になり得るのです。
代表的なストレスは寒さや湿度などの環境的要因、病気や寝不足などの身体的要因、気分の落ち込みや不安などの心理的要因、仕事の忙しさや対人関係など社会的要因の4つです。
ストレスを受けると、私たちの体は不眠、腹痛や頭痛、怒りっぽくなるなどさまざまなサインを発します。このサインを見逃さず、ため込んでしまう前に早めに対処していくことで、うつ病や適応障害などの精神疾患を未然に防ぐことができます。
参考:厚生労働省 セルフケアでこころを元気に「ストレスって何?」
■ストレスへの対処に役立つコーピングとは?
コーピングとは、ストレスを解消するために認知や行動を意識的に変えることをいいます。アメリカの心理学者であるラザルスとフォルクマンが提唱した用語で、コーピングは英語のcope(対処する)に由来します。
代表的なコーピングは問題焦点型コーピング、情動焦点型コーピング、ストレス解消型コーピングの3つです。問題焦点型コーピングでは、ストレス要因そのものを取り除き解決するため働きかけます。情動焦点型コーピングはストレスに対する考え方や感じ方を変え、ストレスの発生を未然に防ぎます。ストレス解消型コーピングは、ストレスを発散したりデトックスしたりする方法です。
ストレスに対してコーピングを行うときは、上記3つの方法のうち自分のストレス要因に合ったものを選ぶのがポイントです。
参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「ストレスコーピング」
■コーピングは3種類ある
ストレス要因により選択するコーピング法は異なります。環境調整が必要そうなストレス要因であれば、問題焦点型コーピングが望ましいです。
環境調整よりも自分自身の受け止め方を変える必要がありそうであれば情動焦点型コーピングが効果を発揮します。問題焦点型や情動焦点型と組み合わせて行うと良いのがストレス解消型コーピングです。
参考:PEACEMAIND「ストレスコーピングでよりよい組織を目指す!」
ストレス要因そのものに働きかけて解決を図ろうとする方法が問題焦点型コーピングです。例えば、仕事で業務量が多すぎてストレスを感じ心身に不調をきたしている場合は下記の方法が有効です。
仕事の量を調節してもらう、仕事の流れを見直して業務量の軽減を図る、一旦休職して仕事から離れる時間を作るなどの方法は問題焦点型コーピングにあたります。
ストレス要因そのものを解消しようとするわけではないものの、状況に対する考え方や感じ方を変えることでストレスを減らそうとする方法が情動焦点型コーピングです。
仕事でミスをしてしまい上司から指摘をされた場合は「上司にダメと思われている」「いつもミスばかりする」というものの考え方にアプローチします。自分の思い込みではないか、他の視点から考えるとどうなるのかなどを検討します。
ストレス要因により、ストレスを感じてしまった後に行うことができるのがストレス解消型コーピングです。運動やショッピングなど活動的に発散するものもあれば、湯船に浸かりストレッチをするなどの静的な浄化・癒し系の方法もあります。
ストレス解消型コーピングは、誰でも気軽に取り組むことができるのがメリットです。
■いざというとき役立つコーピングリストの作成方法
コーピングリストは1度書いたら完成ではなく、随時更新することで洗練させていくものです。はじめから完璧なリストを作成することを目指さず、随時更新していく中で自分に合った方法を増やせればそれで良いのです。
気負わず取り掛かるようにしましょう。
自分に合うコーピングは人それぞれに異なります。いざというときにすぐ使えるようにしておくには、日頃から複数試してみて効果のあったものを記録しておくことが役立ちます。
心身ともに調子がよく元気なときより、落ち込んだり体調の悪いときがコーピングを探る良いチャンスです。効果を検証しやすくなるため、よかったものはメモに残しておくようにしましょう。
コーピングを大まかに分類するとよりリストが洗練されます。まずは、体力や気力が高いとき、普通のとき、低いときにそれぞれできることを書き出してみましょう。体力や気力が高いときは発散系の活動を、低いときは浄化・リラックス系の活動を取り入れると整理できます。
ショッピングや外食と、ただ方法だけを記載するよりも季節にあった暖かい服装を選ぶ。旬の食材を食べて食感や香りを楽しむなど、方法の中でも意識すべき点を取り上げると、コーピングがより具体的になります。
何に意識を向けて活動するかを決めることは、脳の働きを「今、ここ」に向けマインドフルにするのに役立ちます。
リスト化していくと、自分は人に相談する方法でストレス解消するのが少ないなとか。食事や睡眠ばかり気にして運動をおろそかにしていたなと、足りない部分に気がつくことがあります。
もしリスト化して気づくことがあれば、これもリストをより洗練させるチャンスになります。気がついた点があれば随時足りない点を補うようにしてリストの更新に役立てましょう。
■カウンセリングを受けることもコーピング法の1つ
ストレス解消型コーピングであれば今すぐに誰にでも始めることができますが、問題焦点型や情緒焦点型のコーピングは1人だけで取り組むには難易度が高い方法です。
そんなときは、カウンセリングを受け、カウンセラーと一緒に具体的な環境調整の方法を模索したり、ものごとのとらえ方を変える練習をしてみたりすることが役立ちます。
カウンセリングを受けることもコーピング法の1つととらえ、相談するというよりも、自分なりの対処の選択肢の1つとして持っておくことで問題・課題対処の幅を広げる助けになります。ぜひ、カウンセリングの気軽な利用も検討してみてくださいね。
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