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免疫→世阿弥→元レスラー→それから

免疫→世阿弥→元レスラー→それから

 今しか書けないことを書いておこうと思ったのですが、
 何しろ「今」なものだから、熟成しておりません。

 いいえ、これまで熟成した文章など書いたこともないので、
「今、思いついたことを書いてみました。あまり読み直していませんが、タイミングを外したくないという自分の都合だけです」というのが、実情です。

 コロナ禍の日々。  
 職場の感染予防対策は、「現場での対応が大切」と 各自の使命感を煽るような、 そして いかにも職務を全うしているような スローガンが聞こえてきます。  
「自分は正しいことをしている、だから感染しないはず」と誰もが思いたいところではないでしょうか。

 マスクを着用し、 電車は乗客の少ない車両に乗り込み、 手洗いして。
 37度以上の発熱あるいは、咽頭痛や鼻汁が生じるなどの風邪症状があれば、上司に報告の上、出勤しない。 
 うっかり「普通の」風邪をひくこともできなくなりました。

 歳を重ねたことで、疲労に対して鈍くなったようです。
 多少の寝不足でも何ら変わりなくその日の業務をこなせるし、 風邪っぽくても「気のせい」でやり過ごせるようになりました。
 ・・・・・・こんな感じで 調子に乗っていると、 疲労が蓄積してほんとうに風邪を引いてしまいそうです。

 日常を安心して送るには、マスクも手洗いも大事ですが、「自分=本体の免疫を上げる」という割と当たり前のことに気が付きました。

  「免疫学の大家」と言えば、故・多田富雄先生を思い浮かべます。
  図書館で手に取ったのは、「からだの声をきく」でした。

からだの声をきく


 まず「風邪の引き方講座」の項から。
 優しそうな題につられて、ページを開いてみたら、「インターフェロン」、「ナチュラルキラー細胞」などなど、見たことはあっても、よく知らない用語にに怖気づきながら読んでみました。
 
 続いて「キメラの肖像」の項目へ。
 キメラとは、 神話に登場するライオンの銅と蛇の尻尾を持っていた怪獣だったような・・・・・・おぼろげな記憶を振り返りつつ、ページを進みました。

 すると、「世阿弥」の文字が目に入りました。 能作者でもある多田富雄先生の著作なのだから、 それは不思議ではありません。
 しかし、「今」は、2021年2月半ば。
 
 不覚にも、頭の中で「世阿弥マシーンっ!」とリングコールが鳴り響きました。

  世阿弥マシーンは、今期のテレビドラマ「俺の家の話」で長瀬智也が演じている元プロレスラーが扮する覆面レスラー、ややこしい文になりました。
 
  noteには「俺の家の話」のまとめを投稿してくださってる方が何人もいるので、今更、私がこのドラマの解説を述べるまでもないので、少しだけ書いておきます。

 長瀬智也の父親が能楽の人間国宝という設定になっています。 要介護者となった父親の願いは「家族旅行」であり、その旅費を捻出するために、引退したのに、覆面をして「世阿弥マシン」としてリングに復帰します。
 現在、放映中で、だいたいこのような筋でドラマが進んできたと思います。

 多田富雄先生の著作を読みながら、 テレビドラマ「俺の家の話」のプロレスラーのリングコールが響くとは。
 お詫びに世阿弥マシンを描いてみました。

世阿弥マシーン


  コロナ禍を生活する手掛かりを求めて、免疫学の多田富雄先生の本を手にしました。
  「俺の家の話」は、親の介護の話でもあります。

  伝統芸能の能から、プロレス、そして介護へ。
  コロナ禍を生活する手掛かりを求める中で、こんな偶然が重なるかと思いました。

  衆議院選挙で山口4区から出馬予定のこの方、元レスラーであり、介護事業所経営者。 すごい。
 筋肉隆々の腕と力強い顎を描きたかったのですが、私の画力では至りませんでした。

竹村さん腕

  先に述べた、多田富雄先生は、2006年に厚生労働省が導入した「リハビリ日数制限」に反対され、「リハビリ診療報酬改定を考える会」の代表を務められました。 
 ご自身が脳梗塞で倒れたことが契機となり、 「リハビリ日数制限」反対を政治家に訴えました。
 小泉政権の時代、厚生労働大臣は柳沢伯夫氏でした。

 このことは、先生の著作の「私のリハビリ闘争」に詳しく書かれています。

 重要な政策がいつの間にか決まってしまっていることに、これからでも遅くないから目を光らせていないと、と思うようになりました。
 
 多田富雄先生の免疫学の話から、コロコロ転がって、ここまで来ました。
 
 コロナ禍にあっても、勉強したいことのみならず、したいことは沢山あります。
 関心あることが、実は関連し合っていることを知ると、驚きというか、このタイミングで来るか、とうれしくなります。 
 朋遠方より来たるあり。 また楽しからずや。
 
 まず多田富雄先生の「からだの声をきく」を、少しずつ読み進めていきます。
 



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