裾野市さくら保育園問題について考える
今、保育園でホットなニュースがコレとは悲しいものです。
該当の保育士は逮捕され、園長は告発され、行政も市長以下担当者も処分されるというのは、この出来事の大きさを物語っています。
ただ、これで終わりにしてはいけないと思う。
『なにが』保育士をこんな蛮行に突き動かしたのかは徹底的に調べるべきだと思う。保育園の労働環境が悪かったのか?始まりとなる出来事はなんだったのか?ここまで増長できたのはなぜかのか?などを知る必要がある。蛮行をフォローする気は無いが、保育士は常に人と関わる仕事のためストレスが溜まりやすい仕事である事は間違いない。もし原因になった事を深く調べず、該当者を処分して終わり、再発防止という名前の強制的な研修や追加業務だけでは、第二第三の事件は直ぐに起きる。
子どもが好きだから保育士になったのに日々の業務に終われ余裕が無くなり声を荒げてしまう事は多くの保育士が経験したと思う。
1歳児は6人の子どもに対して1人の職員がつく事になっているが、仮に12人の子どもなら職員は2人だが1人の子どもが泣いてしまい対応するために職員がついたら残り11人を1人で見る事になる。正直かなり大変である。『プロなんだから』という人もいるかもしれないが、そもそもの配置基準がおかしいのである。
国も10年も前に配置基準を変更し職員の数を増やすと言ったきり、何も変わっていない。むしろコロナで悪くなっている。なにしろコロナで職員が出勤できない場合は配置を緩和しても良いと言っている。これは6対1ではなく8対1でも10対1でも言っているのと同じである。
逮捕された職員が『コロナで業務が増えた』と言っていた。たかがニュースの一行で終わってしまい、『そんなのはドコもそうだよ』と一瞬されるが現実はかなり大変な状態である事は理解してもらいたい。
許される事ではないが名前だけの再発防止策と処分、政治家のやりましたよアピールにさせてはいけない問題だと思う。
本当の問題解決には保育士の置かれている状態をちゃんと社会全体で見て理解し考えてほしい。