長い髪を託すということ
おはようございます。
イラストは「みんなのフォトギャラリー」から使わせていただいています。ありがとうございます。
今回はヘアドネーションの話をしたいと思います。
医療用ウィッグに母もお世話になった
私が生きている母に最後に頼まれてプレゼントしたものは、医療用のウィッグでした。
それが最後のプレゼントになるなんて思ってもいませんでした。
気づけば周りが既に始めていた
母が亡くなる前後から、私の周囲では髪を長く伸ばす人がたくさんいました。
妹も姪っ子も髪を伸ばしていました。
ヘアドネーションをするためでした。
私は知ってから、なかなか始められずにいました。
取り残された気持ちでいたからです。
誰かのためではなく
私が髪を伸ばそうと思えたのは、人のためではなく自分のためでした。
自分の気持ちを整理するひとつのカタチがヘアドネーションでした。
ヘアドネーションの活動に協賛する美容院がある
寄付された髪の毛だけで医療用ウィッグを作り、それを18歳以下の必要とする人に無償提供する取り組みをジャーダックさんというNPO法人が行っています。
その取り組みに賛同している美容院が家の近くにあったので、そこでケアをしてもらいながら髪を伸ばしました。
美容院の店長さんも、お母様を病気で亡くし、ジャーダックさんの取り組みに強い気持ちで賛同していました。
私は2年半、パーマをかけたりカラーをしたりしながら、楽しく髪を伸ばしていきました。
母に似て私は髪が多く、ヘアドネーションに向いていました。
どんな髪でもいい
渇いた状態で、31センチ以上の長さがあれば年齢や性別、国籍を問わず髪を寄付することが出来ます。 カラーやパーマをしていても大丈夫なのだそうです。
その厳しすぎないところが、私の気持ちを後押ししてくれました。
抜け毛を集めてもいいそうなので、髪が長くなってからはせっせと集めていました。
初めてのヘアドネーション
6月に初めてのヘアドネーションをすることにしました。
今は頭が軽いです 笑
私の中では母への供養の一つ
私にとって、ヘアドネーションは母への供養の気持ちの一つです。
失ったものは戻らないし、悲しい気持ちはずっと残ったままです。
でも、私や妹が生きている限り、母への気持ちは生き続けるのだと思います。
だから、私は自分で自分のことが出来ているうちはこの活動を続けたいなと思っています。
無理はしなくていい
髪を伸ばし、長くなってくると大人でもどこかに挟まったり、料理中に燃えたりしないかヒヤヒヤします。
小さいお子さんは無理をしないほうがいいかもしれません。
また、髪を寄付する以外で、ジャーダックさんの取り組みを支援する方法もあります。
若い子達が率先して活動を支援している
私の周りの人も娘さんが先にヘアドネーションの活動をSNSなどで知って始め、お母さんもお子さんに習って一緒に始める人が多いなという印象です。
出来ると思った時にすぐ行動に移す若い世代のエネルギーは「すごいなぁ」と感心させられます。
ジャーダックさんの思いとは
ヘアドネーションの活動をされているジャーダック代表の渡辺さんのインタビュー記事を読みました。
読んでみて、2回抗がん治療で脱毛を経験した母の気持ちを本当の意味では理解していなかったのかなと思いました。
省エネ活動の40代ですが、私もまた次のヘアドネーションに向けて、ウィッグを利用したいお子さんからの需要が多い50センチ以上を目指して、ゆるゆると伸ばしていこうと思います。
それと同時に、病気などで脱毛をしてしまった方が、世間の目のためにウィッグを利用することがない世の中になっていけばいいなと、気付かされました。
記事の中で「ウィッグだけを渡しても解決にはならない」という言葉がありました。
当事者の気持ちに寄り添って、悩みながらも活動をするジャーダックさんを応援していきたいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。