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紫電 28
もう愛なんていらない。
そこらでよく見るテーマパークのビニール袋。抱える本人は疲弊し切っている様にしか見えない。
車内で異国語を話しながら日本語で話す女性と抱擁を重ねる男性。良いねぇ、愛し合っているねぇ。
死へと秒を読む心臓
夢が醒めなければ、あの楽園が如きひとときを無限に味わえるのかなぁ。でも、逆に超現実的な悪夢からの解放も訪れない。
人生の電源を切るのは実はとても簡単だという事実が私を強くしてくれている。必要なものはコード一本。
家にある身近なものでオフに切り替えられる。但し、二度とオンには出来ないので注意すべし。
壊れた世界を彷徨う
世界が壊れているのでは無い。いつの間にか自分が徐々に壊れているだけだ。
水の無い水槽
私は泳ぎは不得意だ。故に、水に惹かれるが飛び込もうとは思わぬ。
少しずつ隔離している。最優先事項は息を止めないことで、それ以外は二の次である。
ぎりぎり乗れず過ぎ去った快速列車。
今日はやけにテーマパーク帰りが多く見える。車内で鼠の耳を付けるのは不思議なものだが。
嗚呼 ブチ抜きたい夜
Suicide Ali。奏でる音はそれはそれは美しや。
時が積み上げ作り上げた年輪。あの時から十二周、今までに二十七周半。
時計は過去を捨て未来にしか進まない
ディスクはいつまで経っても読み込まれない。
朝まで放置してみたが、結局そのディスクは読み込まれることが無かった。
現実 理想
置き去り。
妥当。
灯りなんて要らない。
眩しいほどの憂鬱と焦燥感。
続