#小説
透けた虚栄心、坂を下って
人間とは不可解だ。相手のことなど全くわからなくとも信用関係を築くことができる。もちろん言葉を交わして親睦を深めることはできる。だがその言葉の全てが信頼に値するかどうかなどわからない。何となく雰囲気で、我々はそれらを真実として疑わない。疑ってしまった時点で、正誤がわからない以上、疑った方が不誠実になってしまう。そうなってしまえば、答え合わせのない人間関係などどこまでいっても薄っぺらいものでしかない
もっとみる人間とは不可解だ。相手のことなど全くわからなくとも信用関係を築くことができる。もちろん言葉を交わして親睦を深めることはできる。だがその言葉の全てが信頼に値するかどうかなどわからない。何となく雰囲気で、我々はそれらを真実として疑わない。疑ってしまった時点で、正誤がわからない以上、疑った方が不誠実になってしまう。そうなってしまえば、答え合わせのない人間関係などどこまでいっても薄っぺらいものでしかない
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