「日本の景気はこれからどうなるの?」★2020年7月発表★全国企業9577社にアンケート!
この題名に見覚えがある方は、昔から私のnoteを読んでくださっている方ですね!こんばんは、FPむーです。
世界経済の見通しは、「アメリカが74年ぶりのマイナス幅!イギリスは311年ぶり!」という状況でしたが、さて日本の景気はどうなのか。
それ、ハッキリとした数字が出ているのですよ!出典元は日本銀行。
覚えていますか?この記事。
そう!「日銀短観」!
日銀が出しているレポートで、全国企業にアンケートし、経済がどうなるかを調査しているのです。海外投資家が特に注目していると言わており、海外でも「Tankan」で通じるほど。
そんな日銀短観が、先日7月1日に発表されました。そんなに難しい話じゃないから。ここからも読んでみて。そしたら経済が見えてくるから。分かるようになるから。一次情報から読み取れるようになるから。日銀さん、思ってるよりずっと分かりやすくまとめてくれてるから。
ホントに?って思ったそこのあなた。まぁまぁ、一度読んでみて。
◆景気がいいのか悪いのか、一目瞭然!~業況判断~
いくつかポイントがあるのですが、一番重要な項目は、「業況判断」です!
この数値を見れば、景気がいいのか悪いのか、一目瞭然!!なんてったって、全国企業9577社にアンケートとっていますからね!(回答率は98.9%)
どうやって見ていくかって?実際の数字を見ながら、説明していきましょう。日本銀行からとってきた数字です。まずは大企業!
<大企業(製造業)1000社のアンケート>
最近の景気はどうか?とう質問に対して
7% 良い(前回11%)
52% さほど良くない(前回70%)
41% 悪い(前回19%)
と答えました。
DIは-34(前回は-8)
※DIとは?
業況判断DIは、
「景気が良い」と答えた企業の割合から、
「景気が悪い」と答えた割合を引いたもの。
この例でいくと、(景気良い7%)-(景気悪い41%)=-34
ということ。
うわー!ものすごく悪くなっていますね。
+:景気が良い
-:景気が悪い
なのですが、マイナスの中でも、-34だなんて!
大企業製造業の数字は良く見られます。これが-34だなんて!(なんべん言うねん)
前回4月時点ではまだ-8だったのです。
この数字、どのぐらい悪い数字かと言うと、11年ぶりに悪い数字です。リーマンショック後の2009年6月以来です。
では、ここで各DIの数字を載せておくので、ふむふむと見てみてね。<大企業><中堅企業><中小企業>というくくりと、<製造業><非製造業>というくくりがあります。直接、日銀のHPから見たい方は、→こちら←をクリックしてください。
◆大企業
前回 今 先行き
製造業 -8 -8 -27
非製造業 8 -17 -14
全体 0 -26 -21
◆中堅企業
前回 今 先行き
製造業 -8 -36 -41
非製造業 0 -27 -29
全体 -3 -30 -33
◆中小企業(製造業1950社、非3089社)
前回 今 先行き
製造業 -9 -15 -29
非製造業 7 -1 -19
全体 1 -7 -23
◆大企業~中小企業全体
前回 今 先行き
製造業 -12 -39 -40
非製造業 1 -25 -28
全体 -4 -31 -34
日銀のHPより、参照は→こちら←
◆考察
もう少し中身を見てみましょう。
例えば大企業。
小売りは改善、他の業種は軒並み悪化。
DIが最も悪かったのは、宿泊・飲食サービスで、なんと-91!
過去最低を更新!
-91なんていう数字、初めて見ました。
製造業で最もDIが悪かったのは、自動車、-72!
めちゃくちゃ悪いね!
100社中
景気良い会社数-景気悪い会社数=-72ってことですからね!
非製造業は、最大の悪化幅。
◆みるべきポイント3つ
この数字を見ていくと、日本の景気がいいのか悪いのかが分かるのですが、以下の3つのポイントを押さえておくと、より効率的に見ることが出来ます!
・<今の話>マイナスかプラスか(=景気がいいか悪いか)
・<過去との比較>前回と比べてどうか
・<今後の見通し>今の数字と先行きの数字はどうか
例えば、こんな感じ。
日本企業全体の話
<今>今回のDIは-31でした⇒0よりかなり下=景気かなり悪い
<過去との比較>前回の数字は-4。これが今回-31になったということは、27ポイント悪化⇒前回より景気悪い
<今後の見通し>先行きは、-34⇒今より景気もっと悪くなる
分かってはいたけど、改めて数字で見ると分かりやすいですね。
以上、景気について全国企業9577社のアンケート結果でした!これを見れば、「これから日本の景気はどうなると各企業は考えているのか」がすぐに分かります!
日銀短観は3ヶ月に1回発表されるので、みなさんも是非見てみてください♪一次情報であるこういう数字を見ていくことによって、経済が見えてきます。分かるようになってきます。もしくは営業の方、取引先に「今後の景気どうなると思います?」と話をふるきっかけに使ってみてください。もう一度、日銀のHPのリンクを貼っておきますね。こちらです。
今日は、「日本の景気のDIはマイナス34で、リーマンショック以来の11年ぶりに悪い数字」という事を覚えて帰ってください。
読んだよ!がわりに、スキをもらえると飛び上がって喜びます!
前回の記事はこちら。
【IMFなど】世界経済の見通し
前々回の記事はこちら。
【世界銀行】世界経済の見通し