美術館へ行く、ポストカードを買う。
ポストカードが好きだ。
ポストカードは、小さな紙の中に芸術と物語が閉じ込められていて、見る人の気持ちをほぐしてくれる。
切手を貼ってポストに投函すれば、誰かにメッセージを届けられる軽やかさも良い。小さいけれど、働き者だ。
社会人になってから、美術館に足を運ぶようになった。
様々な美術展を回る中で、何かひとつ、その展示会を訪れた証のようなものを手元に残したくて、ポストカードを買うようになった。
いつも買うのは、その展示会で最も印象に残った作品のポストカード。
最も心を揺り動かされたもの、脳裏にこびりついて離れないもの、帰った後も繰り返し眺めていたいと思ったもの。
そういう自分にとって特別な作品を、小さなポストカードとして家に持ち帰る。
そうして少しずつ我が家に集まってきたポストカードは、私がこれまでに心を揺さぶられてきた、芸術鑑賞の足跡である。
思い出のポストカードたち
これまで我が家にお迎えしてきたポストカードの中で、特に思い入れの深い子たちをご紹介する。
ポストカードは、無印良品のクリアファイルに入れて保管している。
こちらのファイルは、通常盤より大きめのポストカードも入れられる仕様になっている点が良い。
このように見開き4枚ずつ、美術館を訪れた時系列順に収納している。
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まずは私が美術館で初めて購入した、記念すべきポストカード。2021年冬のゴッホ展のもの。全てはここから始まった。
2022年春に開催されていたダミアン・ハーストの《桜》展は、私に美術鑑賞の面白さを教えてくれた、特に印象深い展覧会だ。
2022年夏〜秋にかけて開催されていた、ゲルハルト・リヒター展も思い出深い。それまで印象派芸術一辺倒だった私に、現代美術への道を拓いてくれた。
美術展に限らず、旅先で素敵なポストカードを見つけたときもお迎えするようにしている。こちらはシンガポールのマリーナ・ベイ・サンズで出会ったもの。
好きな作品のポストカードを見つけると、なんとも嬉しい気持ちになる。こちらは、出会えそうでなかなか出会えなかったマティスの《イカロス》に、2024年春のマティス展でようやく出会えたときのもの。
写真立てに飾る
実家で暮らしていたときは、部屋の壁にマスキングテープでポストカードを貼りつけ、インテリアとして楽しんでいた。
今のお家に引っ越してきてからは、我が家のポストカードはクリアファイルの中に閉じ込められ、なんだか息苦しそうだった。
せっかくの美しいポストカード、インテリアのワンポイントとしてお部屋に飾りたい!ということで、このたび写真立てを購入した。
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Re:CENOで買った「フォトフレーム チークウッド」は、木の温もりを感じられる写真立てで、今のお部屋の雰囲気によく馴染んでくれている。
縦置きも横置きもできるフォトフレーム。はがき版のジャストサイズのものを購入した。
こちらは、小さな木製の棒をフレームに差し込むことで、棚の上などにディスプレイできる仕様になっている。
背面の黒い金具で壁掛けすることも可能だ。シンプルで無駄のない設計が好ましい。
何より、天然チークの木目の表情を味わえるフレームが最高だ。
1点1点、木目や色味は異なる。自分だけのフォトフレームに出会える喜びがある点が良い。
こちらのフォトフレームをお迎えしてから、好きなポストカードをお部屋のあちこちに、気分次第でディスプレイするようになった。
美術展で出会ったポストカードたちが、お部屋を鮮やかに彩ってくれる。
ようやく今のお家でポストカードたちの居場所を見つけてあげられたような気持ちで、なんだか幸せだ。
◇美術展を訪れて感じたことを、忘れないように書き留めています◇
◇暮らしを豊かにするために、好きなことを好きなように◇
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