「聖騎士さま、かつらがずれております。こちらへ」 2020/09/08

 何かと慌ただしくなってきて疲れてくると、何か読みたいのだけど、あまり頭を使わずに読めるものはないかなという気分になるわけで、そんなときにちょちょっと読みながら寝落ち、みたいなことを繰り返していたら、3巻くらい読んでいたみたい、というのが栗本薫『グイン・サーガ』なのだった。

 そして時折出てくる帝王学にふむふむ、となったりする。無用の敵を作らぬことだ!

 人をどのように動かすか、それこそ帝王学の初歩だ。人はこちらの出ようしだいで、こちらにむかう剣にもなり、おのれの握る剣にもなる。無用の敵をつくらぬことだ。
『グイン・サーガ 9 紅蓮の島』Kindle版 1804

 まぁ基本的にまじめな作品なんだけど、なんだろう、突然出てきたこの一説はちょっと不意打ち過ぎて気に入ってしまった。

「聖騎士さま、かつらがずれております。こちらへ」
『グイン・サーガ 10 死の婚礼』Kindle版 1027

 グイン・サーガってのは、聖騎士さまのかつらがずれたりするお話なんだよ、って言ったらみんな読んでみたくなるんじゃないかな、などと思ったりしながら、だらだらと読んでいる。

 Kindleで面白いのは、多くの人がハイライトしたところがわかるようになっているところで、かつらがずれております、には他の人はハイライトしていなかったみたいなのだけど、例えば次のような教訓めいたものはみんなハイライトしている、みんな帝王学が大好きなのか。

「自分は、暗愚、飾り物と云わせるぐらいの気でいろ。部下や王族に手柄を立てさせて、成果をしっかり自分で収穫しろ。王とは、自ら果実をつむ人間ではない。果実を捧げられるものだぞ」
『グイン・サーガ 11 死の婚礼』Kindle版 1196

 果実を捧げられたいものです。

 今日は禁酒、というか休肝日にしようと思ったが、無理だった。

自分の好きなことを表明すると、気の合う仲間が集まってくるらしい。とりあえず、読んでくれた人に感謝、スキ押してくれた人に大感謝、あなたのスキが次を書くモチベーションです。サポートはいわゆる投げ銭。noteの会員じゃなくてもできるらしい。そんな奇特な人には超大感謝&幸せを祈ります。