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新しいものを生むために、過去を否定したり無視することもまた、真の創作にとってはありえないことです。何故なら、過去は、真の創造的な人間にとっては抑圧ではなく、力の源泉だからです。 2021/01/06
新年お仕事2日目。明日から緊急事態宣言発令の見込みらしい。在宅勤務の推奨、会食の禁止などのお達しが改めて出た。元々、もっとも在宅勤務が進んでいる部署なので、相変わらずこれまでのように頑張るということなので、平常運転なのだが、一気に会議などなどが始まりお正月気分は吹き飛んだ。
都内の感染者数が1500人越え、増え方が急増していて、嫌な感じしかしない。飲食店のみならず、ルミネが8時での閉館など、時短営業を発表。大手百貨店、他のファッションビルよりも判断早いことに感心する。意思決定が早いことは素晴らしいことだ。
昨年からちょこちょこ読んでいる香山壽夫『建築意匠講義』を読み進める。
都市と呼ばれるもののすべて、そして風景と呼ばれるもののほとんどは、こうした地形に対する人間の呼応の重なり、その記憶の集績です。「ゲニウス・ロキ」や「道相神」を、霊や神と呼ぶ態度は私にはとれませんが、場所の記憶を忘れるな、という過去からの呼びかけだと考えるなら、それは今日においてこそ、最も大切なことだと言わねばなりません。私たちが日々新たに生きねばならぬことは当然です。過去をそのまますることは、創る人間にとってはありえないことです。しかし、新しいものを生むために、過去を否定したり無視することもまた、真の創作にとってはありえないことです。何故なら、過去は、真の創造的な人間にとっては抑圧ではなく、力の源泉だからです。
香山壽夫『建築意匠講義』P.141
過去は抑圧ではなく、力の源泉、というのはいいな。建築の話なんだけど、建築越えてる。
建築作品のすべてのうちに、常に働いている、基本的なものとして、モティフを取り出してみたいと思います。「囲いモティフ」と「支えモティフ」の二つです。 この二つのモティフは、ただ単に一緒にあるだけでなく、お互いに対立しそれぞれが支配権を得ようと闘っています。そしてこの闘争こそが建築芸術を生み出す力なのです。
香山壽夫『建築意匠講義』P.158
建築を囲いと支えのバランスで見るという視点は無かったので、新たな視点が得られたことが楽しい。この後、また趣向は変わるのだけど、川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』を読みながら寝た。
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