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[読書] 好きになってしまいました。 三浦しをん

⚫︎ 舟を編む
⚫︎ まほろ駅前多田便利軒 シリーズ
⚫︎ 神去なあなあ日常 シリーズ

など、たくさんの魅力的な小説を執筆している三浦しをんさんのエッセイを読みました。

しをんさんは活字オタクで、部屋の中が本や漫画だらけで足の踏み場がないそうです!
そんなに?って感じですが、文体から醸し出ているオタク感に、本当なのかも、、という気になります。

友人との会話で、


「収納YouTuberや、インテリア雑誌は、『本はこの引き出しに収めています。』なんて言うんだよ?」

「本は、引き出しに収まるようなもんじゃないっ!」

「だよねぇ。お洋服も、『トップスは主にこの5着を気回していて』とか」

「あたしは、冬はもこもこに着膨れたい派だ!この冬も、もこもこした部屋着がどうしてもタンスに収まらず、畳んでソファに置くことにした。出し入れする手間が省けて、むしろ便利だっ!」

「オシャレな部屋に住むひとたちは、『オシャレな部屋オタク』なのだ。オタクという点では同じだが、私たちとは流派がちがう。オタクとして互いの信念を尊重することはできるが、合流合体することは決してできないのだ…!」



本文より抜粋

面白すぎる。

『束縛の天気予報』のエピソードも好き。
子どもの頃に、靴蹴りをして明日の天気を占った話に、あーそうだった!よくやってた〜!と懐かしくなり。
かと思えば、近年の天気予報は精度が良すぎて、腹が立ってくると吠える、しをんさん。

「服装など、こっちで自由に判断する!」
「どれだけ洗濯に適した晴天だろうと、明日は家事をしないと決めている!放っておいてくれ!」
と、テレビに向かって吠えてしまうのだ。

本文抜粋

家事をしないと決めている!っていい台詞ですよね〜

積み上がる本とは希望なのだとも言える。

本文抜粋

積ん読は希望。

それから、作家と作品を紹介する文章がとても面白い。

夏目漱石を「ツンデレ」と言ったり、谷崎潤一郎の『細雪』を、「人間関係がはらむ緊迫感と静かな衝突および譲歩の機微」とさすがの言葉のチョイスだな〜と思っていると、「女性崇拝が極北まで行き着いた感があり、谷潤先生のかっ飛ばしぶりに震えずにはいられぬ。」と続く。
読みたくなる〜

軽快であけすけ、時に芯をつく、三浦しをんさんのエッセイでした。

読んでいただきありがとうございました!


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