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コンテンツとはマッサージである。8割の安心感と2割の刺激

コンテンツは気持ちよくなければならない

メディアとはマッサージであるという本があったんですけど、コンテンツもマッサージなんですよね。
マッサージって、気持ち良いツボを押してもらうことなんです。人々は気持ちよくなるためにコンテンツに接しているので、見てくれる人のツボを押しにいかないとだめなんですよ。
それじゃあ、具体的にマッサージって何かっていうと、8割の予定調和と2割の意外性というバランスになります。

コンテンツの8割は、予定調和で進む

人間って意外性を嫌う本能があって、予定調和が好きなようにできています。主婦の世間話を聞いてみると、ほとんど誰かの話に「そうそう」って同調してるだけなのです。

最近あった日常の出来事に「うんうん」って肯定するような、予定調和が多い。この予定調和のバランスが、人々にとっては気持ちいいんですね。長く続いてるコンテンツを見ると、だいたい8割くらいが予定調和で占められてるんです。

例えば、時代劇の「水戸黄門」。黄門様の正体を知らない代官がいばってたり、最後に印籠を見せつけたり。これらはすべて予定調和で進んでいくんですよね。

アニメの「サザエさん」も同じです。内容のほとんどが日常的なことばっかり。サザエさんが買い物をしてたり、カツオが学校で先生に怒られていたり。普通の風景でいっぱいなんです。
こういう予定調和の進み方が、人々を安心させます。マッサージも同じで、肩とか首とか腰とか、決まったツボを決まったリズムで押すから、安心して気持ちよく受け入れられるんですね。

YouTubeを見ても、長く続いてるクリエイターには一定のパターンがあって、ある種の予定調和を作ろうとしてるんですね。お決まりの挨拶とか、トークの進め方とかをルール化して、見てる人たちに一定のリズムでマッサージを提供するように、テキパキとコンテンツを提供していきます。
そして、毎日、毎週同じ時間に投稿することも予定調和の一つです。これは読者に安心感と期待感を与える重要な要素なんです。
「水戸黄門」も「サザエさん」も毎週同じ時間に放映されていますし、YouTuberなどのコンテンツ運用者は、毎回同じ時間にコンテンツを提供しています。

このように、マッサージのツボ押しみたいな予定調和は、長く続くコンテンツには絶対必要な要素なのです。
でも、ずっと予定調和だけじゃ飽きられちゃうから、2割くらいの意外性が必要なんですね。

2割の意外性でユーザーの刺激のツボをくすぐる

マッサージを受けてると、ほとんど決まったツボを押されるんですけど、たまにアクロバティックな体勢で刺激を受けることがありますよね。
最初から最後まで予定調和だけだと、「なんか気持ちよかったけど、特に記憶に残らないな」みたいなコンテンツになっちゃうんです。

さっき例に出した主婦の立ち話でも、日常の出来事に「うんうん」ってうなずくけど、2割くらいは「でも、それ実は違うらしいわよ」みたいな指摘が入ったりするんですよね。
「水戸黄門」も「サザエさん」も、8割は型にはまった予定調和の定型で動いてるんですが、2割くらいは予定調和を崩す内容が盛り込まれてるんです。たまに助さんの恋にフォーカスが当たったり、最強のサイコパスキャラクターとネットで騒がれる「堀川くん」が登場する回の「サザエさん」はスリリングですよね。

このように、2割程度意外性を盛り込むことで、刺激が加わって飽きられないコンテンツになるんです。この刺激がマッサージとして有効なのは、前段の8割が予定調和だからなんですよ。

サザエさんに毎回堀川くん並みのサイコパスキャラが登場しだしたら、誰も見なくなっちゃいますよね。8割はほのぼのとした日常で構成されているからこそ、たまに登場する堀川くんのサイコパス性が生きてくるんです。

基本は予定調和で、たまに意外性を盛り込むのが良い

ということで、コンテンツは8割の予定調和と2割の意外性で構成される、マッサージ型で提供するのが長寿のコツとなります。

人間は基本的に予定調和を好む傾向がありますが、完全に予測可能なものだけでは飽きてしまいます。そこで、大部分を安心感のある予定調和で構成しつつ、少しだけ意外性を加えることで、バランスの取れた魅力的なコンテンツが生まれるんです。

この8:2の割合が重要で、マッサージに例えると、馴染みのあるツボを丁寧に押しながら、時々予想外の刺激を与えるようなイメージですね。これにより、ユーザーは安心感と新鮮さの両方を味わえるんです。

長く愛されるコンテンツの多くがこの法則に従っているのは、人間の心理に合致しているからです。予定調和の中にちょっとした驚きがある。それこそが、人々を惹きつけ続ける秘訣になります。
このバランスを意識してコンテンツを作ることで、ユーザーに心地よい刺激を与え続けられる、長寿コンテンツが生まれるんですね。


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