第8回 月刊地域医学10月号が発刊になりました!
このたびの能登半島の豪雨により、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
皆様が安全で安心できる生活を取り戻せますよう、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。
月刊地域医学10月号が発行になりました!
今号の表紙は、インタビューに登場した奥野正孝先生が撮影した三重県の神島の写真です。
表紙裏では、編集委員の木下順二先生、伊藤雄二先生、野村悠先生のメッセージを紹介しています。
木下順二編集委員からメッセージ
伊藤雄二編集委員からメッセージ
野村悠編集委員からメッセージ
◆インタビュー
インタビューには、奥野正孝先生が登場!
自治医科大学1期生の奥野先生は、卒業後2年目に鳥羽市立神島診療所に赴任。
奥野先生といえば「私の専門は神島です」という言葉が知られていると思いますが、いったん離れてもまた神島に舞い戻り、計16年、神島診療所長を務めました。
奥野先生が診療所長の時に、私も2度ほど神島に奥野先生を訪ねたことがあります。
神島は鳥羽港から北東約14kmの海上に浮かぶ離島で、周囲は約4km。
先生から「島を30分で1周して来なさい」と言われ、走って回ったのを覚えています。
途中、神島灯台の周囲にたくさんの猫たちがいました。
鳥羽に戻るとき、船を待っていると、奥野先生が銛を持って漁港にやってきました。
先生は神島に赴任が決まった時、「魚突きが好きだからいいかな」と思ったそうです。
神島を2008年に離れた奥野先生は紀南病院に赴任し、今度は大勢の若い医師に囲まれ、総合医・家庭医の育成に関わりました。
奥野先生は、今は「医者屋」を引退していますが、「へき地は医者をステキにする」という先生のこのメッセージに、地域医療を志す先生方はきっと何度も励まされたのではないでしょうか。
奥野先生のインタビュー、ぜひご一読ください!
奥野先生のインタビューを見る
◆特集
10月号の特集は、公益社団法人地域医療振興協会主催の「第17回 へき地・地域医療学会」の内容をレポートしています。
「へき地・地域医療学会」は地方支部が主幹となり、第14回九州・沖縄支部、第15回北海道・東北支部、第16回近畿地方支部と、地方から学術活動を活性化していく試みに取り組んできました。
第17回の今回は東海・北陸支部7県が主幹となり、小田和弘先生(伊豆今井浜病院 名誉院長)が大会長を務めました。
テーマには「豊かなる地域医療 ~患者も 地域も 医療者も~」を掲げ、自治医大卒業生がこれまで長い年月をかけて培ってきた地域医療は、実は患者・医療者・地域の協同の上に成り立っているのだという強い思いが込められました。
小田先生の大会長講演「もっともっと ずっとずっと へき地医療」、奥野先生の招聘講演「へき地は医者をステキにする」、そしてメインシンポジウムの中村伸一先生、吉村学先生、苅尾七臣先生の熱い講演には、豊かなる地域医療への医療者としての思いが溢れ、会場の涙を誘う場面もありました。
各県がそれぞれ担当して企画した一般のセッションは、患者さんのための医療、キャリアパス、医師の働き方改革、Well-being、医療再編等々、今注目されている多様なテーマが取り上げられ、議論が展開されました。
特集内容
第17回 へき地・地域医療学会
●理事長講演 JADECOM 2024 概況報告/吉新通康先生
●大会長講演 もっともっと,ずっとずっと へき地医療/小田和弘先生
●招聘講演 へき地は医者をステキにする/奥野正孝先生
●メインシンポジウム 豊かなる地域医療 〜患者も 地域も 医療者も〜
人生で大切なことはすべて地域から学んだ/中村伸一先生
へき地,地域で学んだこと/吉村 学先生
地域医療から自治医科大学循環器内科の原点「目の前の一症例に全力を尽くす」/苅尾七臣先生
●髙久賞 候補演題「私の地域医療」
●患者さんのための医療とは何か?
●令和6年能登半島地震:被災地の今と地域医療の未来
●総合診療医のキャリアパス
●医師の働き方改革で,地域医療はもっと魅力的になる
●オレゴン健康科学大学 特別講演「研修プログラムの立ち上げで地域医療を充実させる」
●地域医療におけるWell-being:住民,地域,医療者の視点
●待ったなし⁈ 医療の再編・ダウンサイジングの事例から今後のへき地・地域医療を考える
大会長 小田和弘先生のメッセージ
◆連載
石川雅彦先生の「Let's Try医療安全」。第132回 “同意書の内容と異なる手術の実施”に関わる事例発生を未然防止する!です。
義務年限で地域に赴任する自治医大卒業生が地域医療の毎日を綴る「全国の地域からリレーでつなぐ-私の地域医療」。今号は、長野県の勝山翔太先生と、山口県の江副一花先生が登場しています。
◆バックナンバーの閲覧
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