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【読書】『戦うハプスブルク家 近代の序章としての30年戦争』

知らないことを知るのは楽しいことではあります。
しかし、なかなか知識として身につかないのは辛いことです。

世界史を学び始めて、いろんなことがわかってはきましたが、日本史の様にイメージが沸かないのです。

ハプスブルク家、ドイツ30年戦争という上辺だけの知識があっても面白くないので、古本屋さんでこの本を手に取りました。

30年戦争

30年戦争とは、1618年に起きた「プラハ城窓外放擲事件」から、1648年の「ウェストファリア条約」の締結までの争いです。
その名の通り30年間続いた争いなのですが、幾つかのフェーズに分かれています。

この世界史の論理から日本史を考えると、1467年の応仁の乱から1615年の大坂夏の陣までの戦国時代を150年戦争と言えなくもありません。


歴史の登場人物のイメージ

世界史の本を読んでいて困るのは、日本史のように、登場人物のイメージが全く湧かないことです。
日本史の登場人物は、大河ドラマなんかを見ているせいか、イメージが刷り込まれています。

この問題を打破する為には、海外制作の映画やドラマを観るのが一番いいとは思うのですが、今は中々そんな時間が取れません。
読書と共に、老後の楽しみにしたいと思っています。

30年間戦争では、ヴァレンシュタインやグスタフ・アドルフの様な英雄が登場します。
歴史というのは、そのときに生きた人物が面白いのです。
それはやはり、物語として考えるからです。
物語には登場人物が必要であって、そのキャラクターが濃いほど面白いのです。


世界史と日本史

西洋史の教皇や皇帝と、日本史の天皇や将軍、大名の考え方の違いも理解をする必要があります。

ハプスブルク家という世襲制の皇帝は、日本史で言えば徳川家のようなイメージになります。
あくまでもイメージです。
実際には比べることはできません。
考え方の違いがあるので、どうしてもズレが生じます。

日本史も世界史の一部であるという考えはその通りなのですが、学んで知識を得る上では、西洋史と日本史は分けておいた方が、理解はしやすいです。

西洋史と日本史が繋がったのは、大航海時代以降だし、江戸時代に入ると日本は直ぐに鎖国令が出されたので、繋がりはあまり多くありません。
幕末から明治になると、急激に繋がりができ、日本も地球規模の荒波の中に巻き込まれていきます。


現在も歴史の一部

世界史を学ぶことで、現代の近代国家がどの様に生まれたのかということを知ることができます。
そして現代の国家間の揉め事も、歴史を知ることで、見えてくるものがあります。
今現在起こっていることも、将来振り返れば歴史の一部になる訳です。
未来の人類が、今の歴史を学んでどう思うのか、知ってみたい気がします。
もしかしたら、世界30年戦争の前夜なのかも知れないのです。

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