『リーダーは日本史に学べ』(増田賢作著)|第3章:「お金」は後からついてくる|上杉鷹山に学ぶ。
増田賢作著『リーダーは日本史に学べ』という本を読み進めています。
本書は、経営の4大資源と言われる、人、モノ、金、情報に、目標と健康を加えた6つの経営資源で章立てされています。
現在、第3章の『「お金」は後からついてくる』までを、読み終えたところです。
第3章で学ぶ歴史上の人物は、徳川家康、三井高利、毛利重就、上杉鷹山、二宮尊徳の5人です。
特に私が感銘を受けたのは、上杉鷹山です。
上杉鷹山は、江戸時代の大名で、米沢藩主でした。
当時の米沢藩は、領地削減や浪費などによって、極度の貧困にあえいでいました。
米沢藩では、染料となる紅花の栽培や、生糸を作る養蚕が盛んでした。
原材料をそのまま売るよりも、完成品の方が高く売れることに着目した上杉鷹山は、絹織物をつくることを推奨します。
絹織物の先進地である新潟の小千谷から技術者を招き入れ、武士の妻や子に技術を学ばせたのです。
その結果、米沢藩は絹織物の産地として全国的に高い評価を得るまでになって、財政を立て直しました。
今日では分業化が進んでおり、素材メーカーから完成品メーカーへの転換は簡単なことではありません。
しかし、既存の商品の付加価値を上げて、単価を上げる努力は重要です。
そのためには、顧客が何を求めているかという情報と、単価向上の方針を明確に示す経営者のリーダーシップが不可欠です。
日本史を学んでいても、あまり意味がないのではと考えることがあります。
歴史小説なんて、単なるエンタメだろうと思うこともあります。
しかし、増田賢作著『リーダーは日本史に学べ』を読んでいると、日本史に興味を持って良かったなと思います。
日本史は、確実に現在に通じているのです。
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