対応を間違ってはいけない「うつ病」
こんにちは、Medです!
今回は、皆さんがよく耳にするけど、実際よく分からないことが多いと思いますが、「うつ病」にスポットを当てたいと思います。
最近では、コロナウイルスの影響により、失業する人や過酷な状況での業務を余儀なくされる方もいらっしゃるでしょう。
そうした中で、この「うつ病」は、現在非常にかかりやすい病であると言えます。
またここ数年でも社会問題として大きく取り上げられている「パワハラ」によって「うつ病」を罹患する人も多くいます。
正直、この「うつ病」は誰でもかかる可能性があるにも関わらず、意外にその実態が分かっていないことが多いんじゃないかと思います。
「うつ病」には対応を注意しないと、逆に「うつ」を重くしてしまうことがあるため、ここで取り上げていきたいと思います。
当ブログ執筆にあたり、参考にさせて頂いた各サイト様、画像サイト様には心より感謝の意を表したいと思います。
なお当ブログ閲覧による、いかなるトラブルの責任も一切負いません。
記事内容に心当たりのある方は、まず専門機関を訪ねましょう。
当方は「診察業務」「相談業務」は一切行っておりません。お問い合わせは「法律関連」の場合は「弁護士事務所」など、「精神医学関連」の場合は「心療内科」や「精神科」などお尋ねください。
当方の記事の中で「診る」という言葉を使用する場合があります。これは、当方が「診察する・治療する」という意味ではなく、読者の方が「鑑別すべき・判断すべき」という意味です。
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※注意書きをご確認ください。
<参考記事> ※パワハラやその対策について触れています。
①「うつ病」とは
◆概要
普段よく耳にする「うつ病」ですが、その診断は例えセラピストや医者であっても困難な場合があります。ましてや、「精神医学的知識」のない一般の方だと更にその「見極め」は困難かもしれません。
よく耳にするのが、「昨日まで元気そうだった人が突然自殺してしまった」などの状況でも分かる通り、「うつ病」かどうかを見極めることは難しいです。
今回のブログではそうした見極めの難しい「うつ病」ですが、「これはひょっとして?」と思えるような「とっかかり」になってもらえれば幸いです。
うつ病は大きく分けて2つの型があります。
純粋なうつと、躁病とうつが混ざった双極性障害とがあります。
A.(単極性)うつ病
B.双極性障害
A.(単極性)うつ病
こちらのタイプは「大うつ病性障害」と言われるタイプで、「気分の落ち込み」「意欲の低下」「睡眠障害」などを主症状とします。簡単に言えば、純粋に「うつ症状」のみのタイプということです。
B.双極性障害
こちらのタイプは「躁病」と「うつ病」を繰り返すタイプで、「躁うつ病」とも言われます。「躁病」とは、逆に「ハイテンション」の状態で活動的な状態を指します。その「躁状態」と「うつ状態」を繰り返すタイプがこちらです。
◆「身体的疲労」と「精神的疲労」の違い
「身体的疲労」とは、一日の中でスポーツや運動をして「身体」が疲れることです。
対して、「精神的疲労」とは、過度の「緊張状態」の連続や「ストレス」などが起因して、「精神」すなわち「心」が疲れることです。
この「精神的疲労」や「悲壮感」というのは、「身体的疲労」とは異なり、「一晩寝れば治る」というものではありません。
例えば、大切な人を亡くしてしまった人は、精神的ショックの状態であることが通常だったら分かります。
こうした人が精神的ショックの状態から「一晩寝れば治る」という状況は、通常考えられません。
その亡くなった方との親密性と、ショックを受けた人の個性によって個々に状態が大きく異なるため、一概にこう!とは言えません。その見立てには「心療内科医」や「精神科医」など専門的見地に立ってジャッジメントしてくれる専門家が必要です。
人によっては、そのショックから立ち直るのに数か月~数年かかる人だっているでしょう。
また同時に「お前の精神的ショックはいつになったら治るんだ!」と叱責するような人は通常だったら考えらません。
逆にこういうことを言えてしまう人は「自己愛者」などのパーソナリティ (個性) に障害のある人物である可能性を示唆しています。
彼らは、「他人の立場<自分の賞賛欲求」という自己中心性を持つ立派な人格形成の障害を持った人物です。
彼らの異常性には次のような例があります。
<参考記事>
Coming Soon...
◆診断基準
アメリカ精神医学会によって出版された書籍である「DSM」すなわち「精神障害の診断と統計マニュアル」は日本では広く用いられている診断基準です。他にも世界保健機関「WHO」が定義する「ICD」は、我が国においては主に行政で扱われる傾向があるようです。
DSM-V (DSMの改訂5版・現時点で最新版) による「うつ病」の診断基準は次の通りです。
②「うつ病」の症状
◆うつ病の症状
うつ病の症状には主に「精神症状」と「身体症状」の2つに分かれます。
精神症状の場合、「気分の落ち込み」や「意欲の低下」が見られることが多いです。この「意欲の低下」というのは、何をするにも「億劫 (おっくう) になる」「面倒くさくなる」といった状態で、一見「怠けている」ように見えてしまう一面もあります。
しかしながら、本人は「頑張りたくても」「意欲が湧かない」状態であって、決して「怠けたくて」「怠けるように見える」ことをしている訳ではないのです。
身体症状で分かりやすいのが、主に「早朝覚醒」を始めとする「睡眠障害」です。この「早朝覚醒」とは、夜ふとんに入って眠りについても「かなり早く起きてしまう」状態のことです。
「うつ病」の方によって、うらやましい存在は「夜寝てから」「朝まで寝られて」「しっかり疲れが取れる人」なのです。
◆その他の症状
その他の症状では、紙に文字を書いても枠の隅の方に小さく書き込むような特徴が見られたりします。
その様相はまるで「自責の念」に押しつぶされそうな自己の投影とも見えるかのような所見です。
※この症状はすべての「うつ病者」に見られるものとは限りません。
③「うつ病」の原因と前兆
◆病前性格
次の3つのタイプがあります。
A.執着気質
B.メランコリー親和型気質
C.循環気質
A.執着気質
真正直、几帳面、完璧主義です。量より質を求めるタイプで、優先順位をつけるのが苦手なタイプです。
このタイプの場合、「減点主義」になり過ぎないように本人に伝えるなどといった対応を考慮する必要性があります。
したがって、周囲でこうした方がいる場合には、あまり「自責の念」に駆られ過ぎないように配慮してあげることが重要であると言えます。
B.メランコリー親和型気質
調和や他者配慮のある内向的な頑張り屋です。
辛いときにはなるべく「周囲の人に相談する」よう伝えるようにする必要性があります。
ただ、私の経験上ではありますが、相談事は相談相手をちゃんと見極めることも大切です。「うつ病」の方はそうした「見極める」ことも難しい状態となっている可能性もあると思います。
もし自分がこのタイプだと思った方は、普段から「困ったら、信頼できるあの人に相談しよう」といった、「相談相手」の目星をつけておいた方がよいかもしれません。
もし適格な相談相手がなくて困っている場合には、無理せずに「臨床心理士」などのカウンセラーを訪ねるといったことも手です。
無料カウンセリングへのリンク集は最後に乗せておきますね。
※ちなみに私は「うつ病」ではありません。
C.循環気質
社交的、親切、親しみやすさ、その反対に感情的になりやすい「躁うつ病」すなわち「双極性障害」に罹患しやすいタイプです。
◆原因
よく言われるのは「環境要因」や「様々な出来事」が原因となることがあります。
◆前兆
うつ病の「前兆」としては、おおむね次の3つのものがあります。
特に「苦楽を共にした仲」であれば、相手のこうしたちょっとした変化にも敏感に感じ取ることができると思います。
④最も大事!「うつ病」の対応
◆うつ病の病期
うつ病には主に次の3つの病期に分かれます。
A.急性期
B.回復期
C.再発予防期
A.急性期
主に「うつ病」と診断されてから3ヵ月程度の時期を差します。この頃の最も重要な治療は「休養」と「薬物療法」です。この場合の「休養」とは「ストレス源」である「ストレッサー」から離れることです。
B.回復期
診断から4~6か月程度の時期です。「薬物療法」を継続し、調子のよい時と逆に調子の悪い時とを繰り返す時期でもあります。徐々に気力を取り戻す時期ではありますが、「復職」や「家事再開」にいきなり取り組むのは時期尚早でもあります。今後の生活に向けて、主治医との調整時期でもあります。
C.再発予防期
診断から1~2年程度の時期です。「薬物療法」は継続します。状態がよいからと言って、自己判断で服薬をやめてしまわないようにします。うつ病自体は再発しやすい疾患のため、発症の原因やそのトラブルへの対処、周囲の人的あるいは環境的な調整なども検討しなければなりません。
◆「うつ病」の対応
まず「安静」が第一です。したがって、「頑張れ」とか「今後はどうするんだ」とか急かさない対応をしなければなりません。
ということで、対応の仕方の3つのポイントを提示します。
よくあるのが、他人に対して相手の心理状況を把握せずに無理解に「発破」をかけることですね。
他人の心理状況を推し量れない人ほど乱発しがちなフレーズです。
また「うつ病」にしろ、どんな病にしろ、近親者の理解は欠かせません。
もし「うつ病者」に「希死念慮」すなわち「自殺願望」がある場合には、速やかに医療機関を勧めましょう。
精神科医の先生でも、最も衝撃が大きいのは「うつ病者」が自殺してしまうことだそうです。そうした安易な「自殺防止」という意味でも、受診は欠かせません。
◆「うつ病」の禁忌
禁忌というのは「やってはいけないこと」のことです。
よく「元気のない人」を見ると「頑張れ!」「もっと踏ん張れ!」と声をかけたくなりますが、「うつ病者」の場合は「禁忌」です。
理由は簡単です。病前性格にも挙げましたが、「完璧主義」や「頑張り屋」がなる病気なのです。
つまり、「頑張り」疲れた人に「更に頑張れ」ということほど、酷なことはありません。
これを知らずに「お見舞いに来たぞ!」「もっと頑張れ!」とか言ってしまうと、「すみませんが、今日はもう帰ってもらえませんか?」となってしまう可能性が絶大です。
他にも次のような声かけは絶対にやめましょう。
パワハラ施行者がやってしまうことがこの「相手の心理を読めず」に「俺/私はこうしてやってきた」とばかりに、相手のバックボーンを全く無視して「追い詰めすぎてしまう」ことです。
<参考記事> ※パワハラやその対策について触れています。
⑤「うつ病」になったら
まず当ブログを見て頂いて、「症状」や「診断基準」に当てはまる場合は、自身では判断せずに必ず「心療内科」や「精神科」を受診されることを強くおすすめします。
また「受診」をして「薬物療法」が始まっても、決して「自己判断」で服薬を止めずに、その時その時の状態に応じて、主治医と相談しましょう。
⑥まとめ
「うつ病者」の増加は「自殺率」の増加とも相関があります。少しでも「自殺者」を減少させるためにも、周囲にいる人がその「前兆」や「兆候」を理解し、必要に応じて「治療」を勧めるというプロセスを踏める方が少しでも増えれば、必ずや「自殺者」の減少に寄与できるはずです。
そのためにも、まずは自身が「病前性格」に当てはまっていないかの確認、次に周囲にそうした人物がいないかの確認をすることがその第一歩です。また次のような心構えも重要です。
そして、もし万が一心当たりがあったとしても、自身では判断せずに次のような行動を取るように心がけましょう。
冒頭でも触れましたが、昨今ではコロナウイルスによる失業やパワハラ問題などの諸問題で非常に「うつ病」罹患リスクの高い状態となっています。くれぐれも罹患しない、あるいは兆候がある場合には速やかに対応できるようにしていきたいですね。
最後まで閲覧して頂き、ありがとうございました。
健全な方が少しでも安心して暮らせるようなブログ執筆を目指してまた頑張ります。
<参考記事> ※パワハラやその対策もろもろ記載しています。
<カウンセリング関連リンク集>
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⑦参考・引用など
・学生時代の精神医学の講師の方
・すまいるナビゲーター うつ病ABC
・こころの陽だまり
・厚生労働省 みんなのメンタルヘルス
・精神障害の診断と統計マニュアル Wikipedia
・飯田橋東口内科心療内科診療所
・ハートクリニック うつ病について
・いずみハートクリニック
・こころの耳
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