夜泣き
わたしは小6まで夜泣きが酷い子どもだった。
昔から寝付きが悪く、布団に入ってもいろいろなことを考えてしまう。
2時、3時と時計の針は進み、両親も妹も寝てる。
そうなると、自分だけが世界で一人ぼっちで起きている気がして涙が止まらなくなる。
父親から「うるさい!」と怒鳴られ、
泣きつかれて寝る日々。
小さいころから甘えたがりなわたしだったが、
みんなは妹のほうがかわいいらしく、
あまり甘えた記憶がない。
そんな妹に嫌がらせをしまくった結果、
現在嫌われている。
祖父だけが、わたしを抱っこしてトントン寝かしつけてくれた。
五輪真弓の「恋人よ」がわたしの子守唄。
わたしも大人になり、
東京でいろ〜んなことがあり、
夕方5時〜朝5時までメンズエステで働く生活に。
通帳の残高が増える喜びしかなく、
週6で12時間労働。
言わずもがな、ナンバーワンになるメンエス嬢。
その当時は足立区綾瀬のシェアハウスに住んでいたわたし。
千代田線、北千住から綾瀬へ行く際に地下鉄は地上に登る。
差し込む朝日。
その朝日を見ながら、
夜泣きをしていた昔の自分に語りかける。
「大丈夫、おねえさんは起きてる。ひとりぼっちじゃないよ。」
大丈夫。みんな生きている。
みんなのおかげで生きていることを実感できる。
嫌なことも良いことも今の自分を作ってくれた、
かけがえのない物語。
大事にしていきたいね。