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ダイエットの味方「じゃがいも」のすごさ
はじめに
こんにちは、もんてです。
今回はこれまでの投稿とは少し方向性を変えて、1つの食べ物を取り上げていきます。
この食べ物はダイエッターのあなたには心強い味方になってくれるはずです。
その食べ物とはタイトルにもある通り"じゃがいも"です。
じゃがいもを使ったおいしいお菓子や揚げ物がたくさんあることから、じゃがいもはダイエットの敵だとみなされがちですが、実は思っているよりもかなり優秀な食べ物です。
そんなじゃがいもの姿を深掘りしていきましょう。
じゃがいものすごさ①:満足度の高さ
まずはじゃがいもの満足感が他の食品よりもかなり高いことです。
これは1995年にシドニー大学のスザンナ・ホルト博士が考案した「食品の満足度」という研究で明らかになりました。
研究内容は、被験者に特定の食品を240kcalずつ食べてもらい、
・食後の満足感はどれほどあったか?
・その後の食事量は増えたか?
の2つを調べました。
それらを踏まえて、食パンの満足度100をベースにし、あらゆる食品の満足度を数値化しました。
その結果、「茹でじゃがいも」の数値がもっとも高かった、つまりもっとも満足感があったことが判明。
しかも2位にランクインした「タラ」とは圧倒的な差ででした。
食べ過ぎに悩んでいたり、カロリーを気にしながら食べるのが嫌になっている人はじゃがいもの摂取量を増やしてみるのも一つだと思います。
バターに溶かしてじゃがバターにしてもいいですし、僕がよくやっているオリーブオイルと塩で食べる方法など、味変をしながら自分にあった茹でジャガイモの食べ方を探すのもよいでしょう。
じゃがいものすごさ②:豊富な栄養素
じゃがいもというと真っ先に「糖分が多い」と思い浮かべがちですが、
ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンC・食物繊維といった栄養素も豊富に含まれています。
ありがたいことに、じゃがいもに含まれる豊富なデンプンは加熱されると糊化してビタミンCを保護するため、ビタミンCをほとんど失いません。
※皮を切らずに茹でるとビタミンCの損失を防げます。
また、カリウム・マグネシウム・銅などのミネラルも多く含むことに加え、他の栄養素の消化や吸収を妨げてしまうフィチン酸があまり含まれていないため、ミネラルをきちんと吸収できる点も強みです。
じゃがいものすごさ③:レジスタントスターチ
じゃがいものメリットを語るうえで外せない要素が"レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)"です。
レジスタントスターチは食物繊維の一種。
胃や小腸で吸収されないデンプンで大腸にまで届き、腸内細菌が喜ぶエサとなり腸内フローラを整える役割を持っています。
また、レジスタントスターチは大腸で発酵されることで酪酸という物質を作ります。
酪酸が増えることで
・腸壁が守られ、リーキーガットの予防になる
・食後の血糖やインスリンの上昇を抑える
といったメリットがあります。
レジスタントスターチは瞬時に血流に乗って血中グルコースを生成することはありません。
消化に抵抗し血流に乗ることなく消化管を通過する特殊なでんぷんです。
でんぷんが多いため、確かにじゃがいものGI値は高いです。
しかし、レジスタントスターチには血糖値をコントロールするはたらきがあるため、血糖値スパイクを引き起こしにくいです。
※血糖値スパイク:食後に短時間血糖値が急上昇する現象。頻繁に起きると血管にダメージが加わり、心筋梗塞・脳梗塞・脳出血・がんといった重病のリスクが高まる。
さらに、より多くのレジスタントスターチを摂るには調理方法が重要になります。
それは加熱して食べる前に一度"冷ます"ことです。
先ほどご紹介した茹でじゃがいもを例に取ると、じゃがいもを茹でた後に食べるのではなく、一度冷蔵庫などで冷やし再度温め直してから食べることで難消化性でんぷんが大量に生成されます。
余談ですが、実は白米もこれに該当します。
「ご飯はなるべく冷たいままで食べたほうがいいよ」と言われたことがあるかもしれませんが、白米も炊き上がってすぐに食べるのではなく、一度冷やして温め直すことで難消化性でんぷんが作られます。
そうは言ったものの、ご飯は炊きたてを食べるのがいちばんおいしいですよね。
毎回わざわざ冷やして食べるのもなかなか面倒だと思うので、腸内環境が良くないときに試してみるくらいでいいと思います。
くれぐれもストレスを感じない程度にしてくださいね。
加熱調理→一度冷ます→再度温める→食べる
おわりに
今回はじゃがいものメリットについてお話ししました。じゃがいもを食卓から遠ざけていたダイエッターには嬉しいお知らせだったのではないでしょうか。
満足感の高さから食べ過ぎを防いでくれるだけでなく、豊富な栄養素と腸内細菌が喜ぶレジスタントスターチが含まれているこの万能食品を味方につけるとダイエットもスムーズにできると思います。
最後に一つだけ注意して欲しいことが。じゃがいもは必ず加熱調理してください。
加熱することで腸の働きを阻害するレクチンという物質の毒性がなくなるからです。
あなたのお好みの調理法でじゃがいも料理を堪能してください。