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「急に体力落ちた?~ 歩き方について考えてみた話」

  ※2008年07月11日 金曜日の日記より

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 先月末、仕事で10日間ほど、かなりの距離を歩いた。
 新調した「履き心地の良いスニーカー」の効果を存分に実感できる最初の機会だったわけだが、1日で意外なほど疲れてしまった。
 足腰に十分に力が入らない感じで、午後には右膝裏側の筋が痛くなる始末。もう、1年ほどこんな感覚は体験したことがなかった。

 どうやら、連日の雨でウォーキングをサボったツケがこんなところに出てきたらしい。

 いや…、

 ちょっと待てよ…、

 こんなに短期間のうちに体力が低下するものだろうか…。

 振り返ってみると、プライベートな時間にウォーキングをするようになったのは今年2月頃。仕事で歩くようになってから1年以上が経過してからのことで、ウォーキングをしていなかった頃でも、こんな疲れ方はしていなかった。

 体力が低下したのではなく、原因は他にあるのかもしれない。

 窮屈な靴から、履き心地の良い靴へと変え、歩きやすくなったと喜んでいた。条件は好転したかに見えたのだが、その履き心地の良い靴に替えたせいで歩き方が変わってしまい、それが疲れに繋がったのではないか…。
 古い靴は先端部分が窮屈だったので、常につま先を窄めていた。そのことが、つま先だけでなく、足全体の力の使い方に影響を与えてきたのではないか・・・、と考えた。

 足先が窮屈な靴を履いていると、そうでない場合と比べて、足指に力が入る。そのことによって、軸足を地面から離すとき、つま先でぐいともうひと押しする感じになる。その分だけ歩幅は広くなるし、足指の筋肉を使う分、足の他の部分への負担が減ることにもなる。

 そう考えて、2日目からは、古い靴を履いているつもりで、つま先を窄め力を入れて歩いてみることにした。
 その結果、初日みたいな疲れ方はしなくなった。

 改めて振り返ってみると、明らかな体力の向上を自覚し始めたのは、あの窮屈な靴を履き始めた後のことである。

 歩いても疲れなくなっていたのは、歩き続けた結果体力が向上したせいだとばかり思っていたが、意外にも「窮屈な靴によって疲れない歩き方をせざるを得なくなっていた」ことがプラスに作用した結果なのかも知れない。

 そうだとすると、失敗だと思っていた靴選びが、必ずしも「完全な失敗」だったとも言えなくなる。

 念のために「疲れない歩き方」について調べてみたところ、軸足を地面から離す際「つま先(親指の付け根)で押し出す」とあった。そうなのだ! 意図せずに、まさにそんな歩き方になっていた。

 というわけで、ほとんど何の愛着もなく捨ててしまった、足先の窮屈な靴に対する気持ちが、今ごろになって微妙に変化している。

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