持続可能な世界への責任②〜サステナビリティ・ソリューションへ〜企業のSDGs02(飢餓をゼロに)
どうもどうも、吉良です。
3月3日はひな祭りでしたね。初節句の家もあれば、女の子のいる家では桃の節句をした家も多かったのではないでしょうか?我が家も娘がいるので雛人形は2月から飾っていました。お内裏様とお雛様だけですが。
そして、3月8日は、国連によって1975年に制定された「国際女性デー」でした。「国際女性デー」は、すばらしい役割を担ってきた女性たちによってもたらされた勇気と決断を称える日と言われています。ひな祭りの大人版ですね。
イタリアの「ミモザの日」としても有名で、「FESTA DELLA DONNA(フェスタ・デラ・ドンナ=女性の日)」とされ、女性に感謝を込めて、母親や妻、友人、会社の同僚などに愛や幸福の象徴でもあるミモザが贈られています。
たまたま今年の3月3日は日曜日でお休みでしたが、なぜ、男の子の節句である端午の節句は「こどもの日」で休日なのに女の子の節句は休日ではないのか?まさに日本の男女不平等の原型みたいで、明らかにSDGsの目標5の理念からはズレています。
「国際女性デー」もまさにこの目標5を意識しています。日本でも「国際女性デー」を日本の新たな文化にしようとする、社会的ムーブメント化も行われています。
前述に関係するSDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」など、これまでに取り上げたSDGsのお話はぜひマガジンからご覧ください。
今回の「持続可能な世界への責任〜サステナビリティ・ソリューションへ〜」で取り上げるのはSDGs目標2「飢餓をゼロに」です。
SDGs2・飢餓をゼロにについて詳しくはまず前回のシリーズの記事からご覧ください。
前回に引き続き、SDGs新シリーズの紹介動画を新しく制作しました。楽しくわかりやすくをコンセプトにマンガデザインモーションで創りました。
マンガデザインの解りやすさ感じていただけましたか?
今回の目標2「飢餓をゼロに」について、マンガデザイナーズラボでは「食品ロス問題」の観点から下記の3点すべてがSDGsの理念から外れていると感じ、撮影を一切行なわず、マンガデザインで描くことを設立から12年目の現在まで、守り続けています。
この3つのポリシーはまさにサステナビリティ・ソリューションで、これまでに制作した企業やメディア作品がたくさんあります。
味の素株式会社の東日本大震災の復興サポート企画「復興ごはん」ではマンガデザインでまさに食事(ごはん)を描きました。
企業として最もマンガデザイナーズラボのSDGsへの想いを理解し実践している会社がカレールーの製造企業、株式会社エム・トゥ・エム(MtoM)です。
このパンフレットの表紙のように、世の中の大半のカレールーの会社が撮影して廃棄しているなかで、一切撮影や廃棄をせずに食品ロス問題にしっかり向き合っています。実際に売り上げ増になっていることからも、「企業姿勢のあり方」が今後ますます重要になると感じさせられます。
平成18年(2006年)に北海道酪農の盛り上げや北海道産の牛乳・乳製品の消費拡大を目的として始まったミルクランド北海道の「マンガで学ぶ北海道酪農」の小冊子2巻をマンガデザインで描きました。出張も撮影も一切せずに制作しています。
札幌市が北海道新聞紙面で「札幌市民にもっと札幌ラーメンを食べてもらおう」をコンセプトにマンガデザインで制作した「さっぽろこだわりラーメンROAD」はまさにSDGs企画。
100店を超えるお店の商品(ラーメン)をまったく撮影することなくすべてマンガデザインしました。とても評判が良かったのか、翌年も実施しました。
文化庁の「JAPAN CULTURE PROJECT」を描かせていただいた際の「日本のお祭り」「日本の獅子舞」に続く第3弾「日本の伝統的な食」企画のマンガデザイン。
NHK「きょうの料理」にも出演していた柳原一成先生の監修で、食の撮影を一切せず、季節の食材まですべてマンガデザインしました。「食品を大切にしていてとても良い」というお言葉もいただきました。まさに、SDGs目標2を実践した作品になりました。
このスタイルが2030年に向けた食品を扱う企業の責任〜サステナビリティ・ソリューション〜だと、マンガデザインの役割を確信した作品でもあります。
この流れを受けて、「食を描く」をコンセプトにプロモートしていきました。企業よりも積極的に対応してくださったのが地方新聞社でした。「魅力度ランキング下位」の新聞社とマンガデザイン企画を実施して、ランキングアップに成功しました。
その他、四国の4地方新聞社との観光誘致企画でもたくさんの食を描きました。その事例も合わせてご覧ください。
下野新聞「いちごミライズ」
「茨城グルメ道」
「四国のイイトコ!」
書籍もマンガデザインしました。その作品が「マンガでわかる日本の食の危機」で、このnoteにも取り上げています。
マンガデザイナーズラボの作品紹介は、ここまでにして、学生たちが取り上げた企業4社のSDGs2「飢餓をゼロに」に対する取り組みを紹介してゆきます。
最初の作品は、ファミリーマートの「フードドライブ」についてのマンガデザインです。マンガでもなくポスターでもなく、取扱説明書のようにわかりやすく仕組みをマンガデザインしています。
最近流行っているこども食堂のシステムの一部も理解できました。まさに食品ロス問題解決の糸口になると良いですね。
次はベトナム味の素社の「学校給食プロジェクト」のマンガイラストです。バランスの取れた学校給食を供給するための仕組みをわかりやすく説明しています。
製作意図にも書いてあるように味の素が掲げる2030年までに10億人の健康寿命延伸を目標にしていることが学生の目に留まっている点が素晴らしいことです。
次はセブンイレブンの食品ロスに対する取り組みです。
消費期限と賞味期限があることにより、今日食べることが決まっていてもつい1日でも先の賞味期限の商品を購入してしまう。この行為は日本独自のなのでしょうか?
期限の近い商品が残ってしまうことで食品ロスと食品廃棄によるゴミ問題も引き起こしますね。それに歯止めをかけようとするセブンイレブンのエシカルプロジェクト、ものすごく良いですね。
最後に、開店当時から「安心・安全でおいしいパン」をお客様に提供しているパン・アキモトの世界にパンを届けようという主旨の「救缶鳥(きゅうかんちょう)プロジェクト」をマンガデザインした作品です。
救缶鳥プロジェクトとは、非常食を備えることで世界の飢餓救済の活動に参加できるプロジェクトで、まさにSDGsの目標2を達成すべく行われている世界の飢餓対策支援活動です。
救缶鳥の賞味期限が1年前になった際に、再購入分と短い賞味期限の救缶鳥の余りを交換し、回収された短い期限の救缶鳥が世界の飢餓や災害で苦しむ人々を救う食糧として現地に届けられます。視点が素晴らしいプロジェクトですね。
最後にSDGsと大阪万国博覧会を絡めた作品の紹介です。
新シリーズの『持続可能な世界への責任〜サステナビリティ・ソリューションへ〜企業のSDGs02(飢餓をゼロに)』いかがでしたでしょうか?
飢餓に苦しむ人が世界中にたくさんいるなかで、食品を無駄にしている日本の企業や生活者がいます。そのなかで撮影をすることなく食品を表現できる日本のマンガの力の凄さを感じます。
日本の企業の中では、パン・アキモトやエム・トゥ・エム(MtoM)など今回取り上げた企業のように、飢餓や食品ロスに向き合う姿勢がもっと広がらなければ日本はSDGs2の目標達成は難しいと感じました。
次回も楽しみにしてください。
楽しいマンガデザインで企業のSDGsを学びましょう!