シェア
ナギ
2016年4月20日 14:10
外が少しずつ明るくなっていく僕を包み込んでいた季節は遠ざかり、光が僕を刺し貫く空は晴れ渡る。小鳥は歌う。空気は生ぬるく。僕はまた死にたくなる白のかけらも残さずに世界はこんなにも鮮やかだねえ、どこに行ってしまったのもう還らない季節に手を伸ばし僕はおかしくなっていく行かないで、呟きは消えたさようなら愛しい僕の冬
2015年3月2日 01:44
白い景色 ひとりきり手のひらには棘ただひたすらに握りしめた錆びついていく口内世界の終わりに優しい歌絡まる蔦をほどいていったらきっと君に会えるといいなどうしてだろう悲しくないのに涙が溢れて止まらないとまらない君はいない君はいない #詩
2015年2月18日 05:18
スキップして跳ねる石畳 ビルの群れは今日も灰色ヘッドホンをして口笛吹いて 世界を今も遮断中公園のジャングルジムの上 空よ落ちてこいと見上げてる子供たちは楽しそうに走る 僕の頬には虫唾が走るここは怖い夢の途中 君が救ってくれたらなぁ痛い 痛い 心に刺さった棘がもう抜けないや #詩
2015年2月17日 00:00
痛いの痛いの痛くないのを繰り返して手首の傷は誰にも見せないきらりきらりと光る夜の中僕は部屋の底へ沈んでいく明日はどこまでも僕を焼き尽くして優しい夜を奪っていくだけなのさ
2015年1月10日 09:50
焦燥焦燥焦燥薬なんて一向に効きやしないただただむず痒くて手首を引っ掻くんだ誰か僕を助けてくれよ誰か僕を助けてくれよ誰か僕を殺してくれよ
2015年1月8日 20:23
短詩スタイル
2015年1月3日 09:13
虫のようにはいつくばって見上げた街きみがそこに立っていた右手にはだれかを殺すためのナイフを左手にはだれかを救うための十字架をだけどけっきょくは手をかかげただけで終わる自己満足と自己犠牲の終着点虫のようにはいつくばって地面を眺めた少しずつ腐っていくきみがいるそのナイフはきみをころさなかったその十字架はきみを救わなかったこの街はきみをころさなかったこの街はきみを救わなかっ
2015年1月3日 11:13
2015年1月3日 22:10
2015年1月4日 18:29
さよなら 僕を飲みこんで壊れてしまったこの世界で君は一人で立ってどこへ行くの 冷たい風が吹き抜けていく抜けるような青い空足元に開いた穴から少しずつ すこしずつ 絶望が漏れてくる カラカラと カラカラと世界は崩れていく崩れていく #詩
2014年12月19日 19:07
息が出来なくて逃げ出してく足元にぱっくり開いた穴少しずつ神経を齧っていく不安両手で耳を塞いでうずくまったスピーカー残響聞こえない声探せない僕見えないなにかが指の隙間から零れ落ちてく大丈夫と言い聞かせることで乗り越えられる夜はあといくつだ過去詩発掘 #詩
2014年12月15日 18:00
くるくる回るくるくる回る夜に銀笛が鳴り響く僕はアルビレオの端に立ってすこしだけ目を閉じて星を廻る望遠鏡は投げ捨てた僕を書き留める紙とペンだけ握り締めて本当は知っていた僕のきもちも君のきもちもなにもかも何かが砕け散った音が高く澄んでやさしくやさしく降り注ぐ滲んだ世界なんて、見えないふりをしたままで過去詩発掘 #詩
2014年12月12日 17:48
夜の静寂に落ちていく青い深い夜の中だけが僕の居場所だったゆらゆら揺れる闇に身を浸して膝を抱えて窓の下、星の音を聴いていた(明けない夜はないよ、だなんて、絶望にしか聞こえない)過去詩発掘 #詩
2014年12月11日 18:13
透明な螺旋の中を落ちていく押し殺された悲鳴 生命の息づくおと蔓延る蔦は心臓を鷲掴みにしてああ、ここは見捨てられた廃園だ逆さまに逆しまに漂うように落ちていく星を紡いでいたその指先はもうここにはない静かに揺蕩う水 心臓の蔦は花を咲かせてさようなら、呟いた声は水面を揺らして消えた過去詩発掘 #詩