ホスピタリティに溢れたコーヒーショップ
UnsplashのNathan Dumlaoが撮影した写真
4月に入ってもう10日あまり経ったということは、4月も3分の1が過ぎ去ったということですね。。。早い。。。
先週は、急に春の陽気になったと思ったら意地悪な雨続きでしたが、タイミングを逃すことなくお花見は楽しめたでしょうか?
飲みすぎ、飲まれすぎに注意して、素敵な想い出を作りたいですね。
さて、今回の【勝手に分析!Good CX】では、飲みすぎたい?アルコールのお話しではなく、美味しいコーヒーを楽しめる「街のコーヒーショップ」について分析していきます。
ちょうど一年前の春、久々にクライアントを訪問する際に体験したお話です。
UnsplashのMichał Parzuchowskiが撮影した写真
ここから回想
時間つぶしに探し当てたコーヒーチェーン
私は、13時からオンサイトでのワークショップに参加するため、早めに現地入りしました。
同行者とランチミーティングを実施し終えると12時15分。
訪問するにはまだ早すぎるので、「時間を潰す」という目的でカフェを探します。
あいにく、結構狭め、かつ、9割がたオフィスワーカーで席が埋まったコーヒーチェーンしか見当たらず。
二人で座れる席はなかったので、同行者と「しゃあない、別々に座ろか」とドアをくぐります。(期待度:☆☆☆☆☆)
ウィーン・・
自動ドアが開いて店内に入るや否や、受付にいた3名のスタッフが、
それぞれに、ほどよく元気な声で「こんにちは~♪」と声をかけてくれます。
(心の声:お?めっちゃ気持ちいいお出迎え♪ 期待度:★★☆☆☆)
このコーヒーショップ、なんか感じるぞ?
さっそくアイスコーヒーを注文しようとすると、
「すみません、込み合ってますので、先にお席を確保いただけますか?」
(心の声:先に席にカバンを置くとイヤそうな顔される記憶しかないのに! 期待度:★★★☆☆)
席を確保し終えて再度レジに行くと「(嫌味のない感情を込めながら)お席が離れてしまって、すみません」と一言。
こちらも「いえいえ、大丈夫です」と答えながらアイスコーヒーを注文します。
(心の声:ちゃんと対応されてる感じがするなぁ。 この段階で期待度ではなく「満足度」に変化:★★★☆☆)
同行者と別々の席に座ってコーヒーを飲んでいると、常連さんと思しき高齢者が入店。
先ほどの店員さんからの「こんにちは~♪ あら、今日は○○ですね~」といった声かけに、常連さんが「いや~、○○ってほどでもないですよ!」などと楽しそうにやり取りしています。
(心の声:ご近所のサロン的な感じなんかな? 聞こえてきても嫌な気にならない会話やなぁ。 満足度:★★★★☆)
そんなことを考えながら、資料をめくっていたらアッという間に12時50分。
そそくさとコーヒーを飲み終え、食器を返そうとしたその瞬間、
「ありがとうございます♪ 今日はお席が離れてしまって申し訳ございませんでした」
と一言。
(心の声:うえぇ? こんなこと二回も言わんよね? ちょっと感動かも。。 満足度:★★★★★)
回想ここまで
CXをマネジメントする大切さ
上記のコーヒーチェーンの他の複数の店舗にも何度か入ったことがありますが、店員さんには「必要以上にコミュニケーションをとることはなく、ただ注文を受けて、清算して、品物を出す」といったイメージしか持っていませんでした。(とは言え、不愛想ではなく普通の接客をしてくれていた印象です)
上記店舗の店長の考えなのか? ここに集ったスタッフの自然発生的な慣習なのか? スターバックスのように、ブランドとして接客・コミュニケーションがデザインされているわけではないと思うのですが、とにかく、気持ちのよい体験でした。
ただ、裏を返せば、上記店舗がそのコーヒーチェーンのデフォルト対応になっている顧客の場合は、他の店舗で「がっかり」することがあるのかもしれません。
そう考えると、末端の店舗レベルではなく、ブランド全体としてCXをマネジメントすることの大切さを感じた、貴重な体験でした。
以上、個人的な体験をCX視点で勝手に分析してみました。
これからオンサイトでの訪問も増えそうな中、同じクライアントを訪問した時には、わざわざこのチェーンに足を運ぶかもしれません。
(執筆者:エクスペリエンスデザイナー 小幡 友)
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