浅生鴨短篇小説集 たった二分の楽園/浅生鴨

左右社さんのプレゼント企画でいただいた
「浅生鴨短篇小説集 たった二分の楽園」を拝読しました📖´-
(2023,9,8 読了)

浅生鴨さんの妄想ワールド全開の50の物語をまとめた一冊です。
鴨さんはこれで三冊目かな。
今回の短編集を拝読して改めて不思議な方だと思いました。
私もどちらかというと妄想族ですが、鴨さんの妄想ワールドは凡人には到底思い浮かばない。
呆然としながらグイグイとその世界観に引きずり込まれていきます。




デストピア、ユートピア、世の中への皮肉めいたこと、寓話、様々なジャンルの物語が入り交じった短篇小説。
カタにはまらない独創さはさすがとしか言いようがありません。
登場人物の名前の付け方も独特で、適当なようでその実よく考えられているようにも感じたり、同じ名前が何度も出てくるので物語自体が関係しているのかと思ったら全然関係なかったり。
そのダジャレが言いたいがために物語作ったやろーと言いたくなるようなものもあったり。



鴨さんに翻弄され遊ばれているような感覚になり、悔しいけど快感になってしまっている私がいました。
鴨さん恐るべし。



それでいておふざけばかりでもないのです。
妄想ワールド全開の短い物語の中にハッとさせられる言葉が散りばめられていて気が抜けないし、読了事に余韻に浸ってしまい、一冊読了するまでになかなか時間がかかってしまいました。

鴨さんワールドは直接ご自分で体感されないと分かりづらいと思うので、私が特に好きだった作品を書いて感想は終わりにします。

「壺の国」
「責任のとりかた」
「向いていなかった」
「顔」
「紙の上」
「たった二分の楽園」→表題作

左右社さんの感想募集の企画締切に読了が間に合わなかったので、途中まででの感想を応募しました。

浅生鴨短篇小説集　たった二分の楽園

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