おどる12人のおひめさま/グリム童話、エロール・ル・カイン(絵)、やがわすみこ(訳)
購入したばかりの絵本、
『おどる12人のおひめさま』を拝読しました📖´-
(2022,5,3 読了)
本書は、先日拝読したさくらももこさんのエッセイで知り、購入しました。
グリム童話にル・カインの絵。
本当に素晴らしい絵本です。
ル・カインの絵は初めて拝見しましたが、繊細で優しく幻想的な世界にしっとり浸ることができました。
この物語自体も初読だったのですが、今の私に必要なテーマが描かれているようにも感じました。
12人の美しいおひめさまたちの靴が、夜な夜なボロボロになっていることを不可解に思った王様が、その謎を解き明かした者に褒美をやると通達。
謎を解き明かそうと何人も挑戦してみるもののいずれも失敗に終わっていた中、ある貧しい兵士が遂に謎を解き明かすというような物語です。
12人のおひめさまたちに自由はありませんでした。
この時代のあるあるな話なのでしょうが、自分の人生を生きたいと願う気持ちはいつの時代にも共通する想いでしょう。
靴を夜な夜なボロボロにしていた場は、現状から抜け出したいと願っていたおひめさまたちの幻想の世界だったのかもしれません。
現状から抜け出したいと願っていることを誰かに気付いて欲しい、現状から抜け出すきっかけが欲しい。
まさに今の私もこんな感じで共感できるなと思いながら拝読していました。
愛とは、相手を支配しコントロールすることではありません。
王様の間違った愛は、12人のおひめさまたちをとても苦しめたことと思います。
支配されてしまった者は、がんじがらめになっている現状から抜け出せないと思い込んでしまいます。
本当は抜け出せるし、抜け出すためには自ら行動すればいいことなのですが、それすら考えられなくなってしまいます。
おひめさまたちのせめてものSOSが、夜な夜なボロボロになった靴。
靴がボロボロになるくらいだったらいいのですが、心身ともにボロボロになってからでは遅い。
そうなる前に、現状から抜け出すため自分で行動していかなければとも思います。
そして、行動に移したら兵士のようなサポーターが現れてくるのかもしれません。
今、自分は自分の人生をしっかり生きれていないなと思った時はこの絵本に背中を押して貰おうと思います。
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