すこやかに おだやかに しなやかに/谷川俊太郎 君は自由に傷つく/豆塚エリ
今回は詩集と歌集2冊をご紹介いたします。
1冊目は谷川俊太郎さんの詩集
『すこやかに おだやかに しなやかに』を拝読しました📖´-
(2024,11,17 読了)
こちらは再読です。
前に感想を上げた『今日は誰にも愛されたかった/谷川俊太郎、岡野大嗣、木下龍也』の記事にも書きましたが、私は決して熱心な読者ではなかったですが谷川さんの訃報はとてもショックでした。谷川さんのいない世界はボッカリと穴があいたような気がして。
そして数日後に谷川さんの言葉にもう少し触れてみたくて本棚から引っ張り出し音読したのでした。
追い求めると
楽しみには哀しみしか残らない
甘えると
苦しみはいつまでもうずく
失うもののないこころには
喜びが流れこんでくる
怒りが閉ざす
心を閉ざす
うぬぼれがしばる
こころをしばる
おだやかにあれ こころよ
のびやかに しなやかに はれやかに
今の私はちょうど追い求める心をどうにか自分の中から追い出して、心穏やかになるようにもっていこうとしているところでした。
いつまでも自分のこころをしばっていたらよい方向に進めないということもわかっているので。
だから今はとにかく自分の好きや楽しいで頭をいっぱいにして、余計なこと考える隙をつくらない。少しずつ少しずつ。
でもね、谷川さんを失った世界を目の当たりにしたら、大切な人を失う怖さがまた少し蘇ってしまったのでした。きっと谷川さんはそんなこと望んでないだろうに。だから再度この詩集を拝読して、気持ちを鎮めたかったのです。
鎮まるまで何度も何度も音読して、ようやく鎮まることはできました。
きっと、これからも幾度となくこころが穏やかではなくなり、しなやかさがなくなることもあるでしょう。
その度にこの詩集に力をかしていただこう。
2冊目は豆塚エリさんの詩集
『君は自由に傷つく』
を拝読しました📖´-
(2024,11,26 読了)
この短歌集は去年の文フリで購入しました。
豆塚エリさんは『しにたい気持ちが消えるまで』というエッセイを前に拝読しました。
エッセイを拝読してこの方の他の作品も拝読してみたいと思っていたので歌集とプチエッセイ集を2冊購入し積読していたのですが、寝る前の音読用に歌集の方を今拝読してみようとふいに思って本棚から取り出したのでした。
誤りを絶対冒さぬ人が好き 死ぬまで騙してくれる人が
とくに今の私に響いたのはこちらの一句でした。
先程の谷川さんの詩といい、豆塚さんの短歌といい……
私は今とにかく”おだやか”でいたいという想いがとても強いようです。
もうね、私のこころをかき乱さないで〜と誰かに訴えているかのようだと今感想を書きながら気付きました。
結局ねこころをかき乱しているのは誰かではなく自分自身なんですよね。
おだやかになるも、不穏になるも自分次第。そんなときに私を助けてくれるのはやっぱり本であり、言葉なんだなぁと感じました。
豆塚さんの言葉は強さと脆さが背中合わせになっているかのよう。おこがましくはありますが、だからかなんとなく自分と重ねやすくて音読しながら自分の心にあるモヤモヤを吐き出せた気がしました。
もう一冊積読しているプチエッセイ集も早めに拝読しようと思います。
寝る前の詩や短歌、俳句の音読はこれからも続けていこう。これなかなか良くて、心のストレッチになりますよ。
豆塚さんの歌集は、文フリなどでお見かけしたらぜひ手に取られてみてください。
他の作品はこちらから購入できます。
プロフィールと他の記事はこちらからご覧になれます。
他愛ない雑談はこちらから🤗
#読書 #読書感想文 #読書エッセイ #読了 #本のある暮らし #積読家 #谷川俊太郎 #すこやかにおだやかにしなやかに #佼成出版社 #豆塚エリ #君は自由に傷つく #こんぺき出版 #詩集 #歌集
いいなと思ったら応援しよう！
