発酵に出会うきっかけ
前回の話のそもそもの話
発酵に出会って料理することへのハードルが下がったわたしですが、そもそも今なぜ発酵なのか。について書いてみます。
これから書くことは、私ごとですが
体調不良で悩まれている方、
疲れがとれないな、と病院に行くまでもないんだけど今ひとつ、、という方
今の食事になんらかの不安がある方の何かの参考になればと思います。
ある日、突然変異した、しこり
からだのある部分にしこりがありました。
ずっと「ある」のは知っていたけど共存していたんですね。触っても痛くもないし悪さもしないから。
よくある、ただのデキモノだと思っていた。
それがある日突然、痒みと強い痛みを伴って
瞬く間に肥大化し、日常生活も困難に。
あまりの痛さに、びっくりするも意識も朦朧としていく中で、緊急で病院へ搬送されました。
痛みを堪えながらレントゲン撮影。
医者の診断によると
原因は管に粘液が詰まり、本来の細い管が異常に腫れてしまっているとのこと。体液の粘性が増すと、管が細いので詰まりを起こしやすいのだとか。
その後、管の中の詰まりをとる手術をしたんですが応急処置だと言われました。要するに、「体質改善をしなければ再発する」可能性があることを視野に入れてね、と。
まるで、活火山のようだと思いました。
マグマが底で眠っていて、何かのきっかけで
爆発する。根本的な解決をしたいなら、日々の食事から変える必要がありました。
もうあんな辛い思いはしたくなかったので
その後の回復期も体質改善のために必死で漢方や薬膳、アーユルヴェーダなど。体質改善にまつわる情報を書籍やネット、YouTubeでも調べまくりました。
今までも、病気は食べ物でできていくことも
食べたもので体は作られていることも
頭では知っていたけど今思えばただの知識でしかなかったと思う。
「わたしは大丈夫」と他人事だったし
どこかで過信していました。
嗜好品からわかる、自分の体質
いろいろ調べていくと
ひとは自分の体質と似たものを選ぶようになっていることを知りました。
嗜好性というものです。
食べ物にも陽性と陰性があり、陽性は体を温め、陰性は冷やす性質を持ちます。
冷えは病気の元だと知りながら
ただなんとなく見過ごして、自分を大切に扱わなかった。
わたしの嗜好品は全部陰性で、自分の体質には合ってない、つまり冷えているのに更に体を冷やしていました。
クリームチーズや乳製品、甘いもの、油物、酒(特に冷えたビールや甘いジュースで割ったチューハイ系
アイスコーヒーや冷たいもの全般。
温度が低いから必ず陰性という訳ではないんですが、全般的に色が白いものはほぼ陰性です。
夏の野菜、ゴーヤ、きゅうりなどの瓜科
白米、精製された砂糖やパン、麺類、豆腐、
南国原産のマンゴー、パイナップルなど思い浮かべてもらえば分かりやすいかと。
暑いときに体を冷やすには最高な食べ物になります。夏にキンキンに冷えたビールなんか最高です。
誤解をしてほしくないのは、これらの食べ物がダメ、ではないんです。
消化力が低い場合には、消化しきれないので
自分の体に見合っていないんです。
食べても何の支障もない方ももちろんいます。
それは、消化力がある状態の方です。
病気になる原因は消化力以外でも疲労や過労、
過度なストレスも考えられます。
不規則な食事や睡眠不足も重なって
ウイルスや菌に対抗する自己免疫力が弱くなると
侵入が防げずに病気になります。
つまり免疫力を高めれば、菌やウイルスが存在しようと、免疫が寄せ付けないので病気になりにくい。
免疫力を高めることは、つまり食べたものを
体の隅々まで栄養として行き渡らせるための消化力をあげることが必須。
まずは消化力を上げることを目標に
まずは無理をせず、しばらく漢方薬を処方してもらい、2ヶ月間と決めて飲みました。
漢方と言ってもやはり薬です。人間が薬をずっと続けるのは本来の健康からは遠ざかると思っていたので
(あくまでもわたしの解釈ですから人によって
違います)
時間はかかるけど、根本の食事から立て直しをしていくと決めていました。
アーユルヴェーダでも消化できないものは
体に未消化物となって残り、毒素が(アーマと呼ばれ)
病気の原因を作り出します。
消化しにくいものは、消化に時間がかかり
体に負担になります。
わたしの嗜好品の中でもうどんやパンに使われているのは小麦です。
小麦粉は元々日本では積極的には取り入れられてはいなかったのが、GHQによって第二次世界大戦後にアメリカから入ってきました。
小麦に含まれるグルテンはもちもち感が魅力ですが、わたしのように粘性が強まることで、血管や管の詰まりを起こす場合があります。
ここで、え?と思われた方、
パスタや麺、パンが大好物な方はご安心を。
止めることはできなくても頻度を減らすことはできます。
完全に止めるのではなく
頻度を低くしてみたり、小麦粉からグルテンフリーの米粉に変えたらパンもうどんも焼き菓子も気兼ねなく食べることができます。
初めは禁断症状のような感じで辛く感じましたが
そのうち慣れていきました。
消化力をあげるためにやったこと
▪︎油を減らす。油は米油に
▪︎麺やパンより主食をご飯に
▪︎砂糖は控えてみりんにや米飴、甘酒を
▪︎温かいスープ、味噌汁をメインに
▪︎常温の飲み物を飲む
▪︎野菜中心に。温野菜、グリルや蒸すなど
▪︎塩にこだわる
▪︎どうしてもアルコールが飲みたい時は純米日本酒か
ナチュラルワイン。
・パンがどうしても食べたい場合は、ライ麦パン。ライ麦パンは小麦に比べてビタミン、ミネラルが豊富。どっしりと酸味がある。
結論。これらを網羅しているのが和食、そして
「発酵食」でした。しかも、古くから当たり前に食べてきた発酵食品は、栄養価が高い保存食。
味噌や醤油、みりんや酢、日本酒も発酵食品です。
消化力視点で言えば、日本人の体には和食が合っている。和食は油はほとんど使いません。
なのに、旨みを感じるのは発酵調味料を使うから。
シンプルな調理法が、消化しやすいもので
体に負担がかからないものです。
しかも、自分の体質に合っていれば少なくとも
消化に負担になったり、病気を作り出す原因にはならない。
それと、消化力を上げるには「食べる」と「食べない」のメリハリが大事。
だらだら食べは消化力が落ち、疲れのもとになります。
食事以外のメンタルのこと
ありきたりですが、メンタルもバカにできません。
まずはストレスを溜めないことです。
リラックスを心がけます。
香りが高いハーブティーを飲む、とか
ゆったりと湯船につかるとか。
どこか遠くへ行かなくても、手軽に身近ですぐできることはたくさんあります。
わたしにはリラックス方法のひとつとして
朝、起きてすぐに15分瞑想するのが合っていますので、今も続けています。
瞑想も、今まではただの瞑想だと思っていました。
後から検証したことなんですが、実は病気になる
直前の2ヶ月近く瞑想することをやめていたんです。
あらためてわたしにとっての瞑想の意味に気づいた機会でした。
瞑想どうのこうのの前に、わたしの結論は、瞑想をしない方が心理的なストレスが溜まるということ。これまで2年間、欠かさず瞑想してきたのをやめていた時期に、ぴったりと重なるように病気になったんです。病気は食事だけではない、メンタルも
関係がある事が実証されました。
病気は肉体的にも精神的にも痛みを伴いましたが
納得もできましたね。
なぜやるのか、なんのためにやるのか。
なにをするにしても理由が明確でなければ
カタチだけやっても無駄です。
ただの偶然やたまたまではないことが
わかりました。わたしにとっては。
きっかけは病気だとしても、自分にとってなにが大事なことなのか?を気づくことで更にその先の人生は変わっていきます。
病気になって変えたこと。1日をどう始めるか?を毎朝決める
1日の始まりって昨日の続きではなく、毎朝リセットされるんですけどそれって人間のギフトでもあるんですよね。毎日生まれ変われる。
だって間違えてもやり直しができるんですから。
毎朝、今日はどう生きるか?
今日は自分はなにを大切にしたいのか?を
毎回確認していく事って
実はしていなかったなと。
普段とは違う「病気」という状態は一見ネガティブですが、これまでの答えが素直に形に現れたもの。
だからこそ、強制終了になったのだし、
自分の観察期間でもあります。
普段は気づかない自分にとってのちょうど良さだったり、何が合っていて何が合わないのか。を
体を観察することで見えてくる機会と捉えることをオススメします。
そして、先程も書いたように
わたしたちは毎朝生まれ変わっています。
毎朝、「わたしはこうする」を
いちいち決めていくことは面倒だと思うかもしれないけれど、選べるなら、
ただ、流れていく受動的な人生よりも
やりたい事に夢中になって、元気で笑っている方が心地いいって思うはずです。
人間のゴールや生きる意味ってシンプルで
ただそれだけなんじゃないかって思います。
ただの綺麗事じゃなく、実際に病気になると
歩けるだけで嬉しいのだから。
ここまでお読みくださりありがとうございます。
今日しかない素敵な一日をお過ごしください。