⑩「承認欲求強め」問題
研修講師の石原まゆこです。職場のジェネレーションギャップの生情報を紹介しております。基本スタンスは、上司の味方です。がんばれ!上司。
ということで、上司、OJTトレーナー、先輩方のジェネレーションギャップ系つぶやき。
「承認欲求、強すぎませんか?」
でました『承認欲求』。『自己肯定感』『自己効力感』等とセットで、ジェネレーションギャップがらみで良く耳にするキーワードです。
若手社員にしてみると、以下のような気持ちだそうです。
〇たくさんほめてほしい、ほめられて伸びるタイプなので
〇至らぬ点は厳しく指導してほしいけど、感情的に人前で怒られるのはムリ
〇自分の強みを見つけてほしいけど、目立ちたくない
これらをマネジメント視点でみると、
■小さなことから、さりげなくたくさんほめる
■刺さるフィードバックを、冷静に届ける
■じっくり人間観察し、強みを発掘してあげる
となり、上司のコミュ力次第という印象です。
ご参考までに、研修講師としては、ご縁のある時間が限られているので、若手の行動変容や即リアクションを求めます。
※ほめてほしいなら、どこほめればいいかわかりやすく見せてよ。
※フィードバックほしいなら、今この瞬間から即対応してよね。
※強み見つけてほしかったら、なんかアクション起こしなさいよ。
目立たないように、飛び抜けないように、競争にならないように。率先しない、意見を言わない、手を挙げない。近年の新社会人の印象は、そんな感じです。育った環境なのか、教育制度の問題なのか、原因は特定できませんが、世代全体的にそんな感じであることを上司の皆様はご理解下さい。
「正しいかわからない」「合ってるかわからない」「確証がない」から自信が持てない。だから、動かない。かつて我々が耳タコレベルできいた「失敗こそ財産」「たくさん失敗するほど早く成長する」は、若手社員には刺さりません。効率が悪く無駄だと感じるからです。「失敗しない方がいいに決まってますよね」
ほめてほしい、は、「それで間違ってないよ」「いいと思うよ」「私もそう思うよ」というお墨付きが欲しいという面もあるようです。上司がそれでいいと言ったから、という言い訳に使われそうですが、それ以上に心理的安全性の高い状態を維持する効果が期待できます。
目立たないように、飛び抜けないように、競争にならないように。率先しない、意見を言わない、手を挙げない。と先ほどお伝えしましたが、ずっとそのままというわけではありません。指名されたり、係に任命されたりすれば、前向きに行動力を発揮します。起動ボタンを自分で押さないだけです。最近の若手社員は積極性がない、主体性に欠ける、仕事を自分ゴトと捉えていない、とまとめられがちですが、そんなことはないです。
★対策★
✓コミュが得意ではない上司も、ご自身のコミュ力を鍛える修行だと思って若手をほめて下さい。
✓ほめるスキル、フィードバックスキル、強み発見スキルは、いずれも上司必須の若手育成マネジメントスキル。ネットでも情報はあふれています。「若手 伸びる ほめ」「若手 ほめ もやもや」等で検索してみてください。
注)「最近いいね」「がんばってるね」は、具体的でないので、本当に自分のことを見てくれているの?と疑問を感じる。人前で派手にほめられるのは、目立つのでイヤ。複雑なのでちゃんと調べてください。