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麻佑子
2021年12月3日 22:25
基本的には大好きな競馬だが、ひとつだけ耐えられないことがある。 それは、ラストスパートの激しい鞭打ちだ。 「やめて!」思わず叫びそうになり、目を伏せる。 もう充分すぎるほど頑張っている。 あんな美しい馬体に、容赦無く鞭を打ち込むなんて、鞭を手にする騎手が、鬼のように見えてくる。騎手によっては、あまり鞭を打たない人もいるから、上手くやれば、鞭なんて打たなくて済むんじゃないかと、無知な私は
2018年9月13日 00:03
私の傍に、いつも本がいてくれる。 熱心な読書家ではない。「趣味は読書です。」なんて、とても言えないけれど、たったひとり、途方に暮れてしまったときには、必ず本に手がのびる。 本は、私のたったひとりの味方でもあり、悪友でもある。もし、あの本に出会わなかったら、こんなひねくれた性格にならなかったかもしれない。こんなに迷うことも、悩むこともなく、今よりずっと生きやすかったかもしれない。
2018年8月27日 18:54
私も、プラハの人々にならって、カシタンをお供えしてきた。 ミュシャやスメタナなど、チェコを代表する人々がねむる、ヴィシェフラド墓地を訪れ、祈りを捧げたのは、ヨゼフ・チャペック。チェコの国民的作家、カレル・チャペックの兄であり、彼もまた多才な表現者だった。彼が描いたのは、子どもだましの架空の物語ではない。子どもたちが心の底で望んでいるであろう、大人たちのするような、“ほんとうのお話”を子ど
2018年8月17日 19:53
・・・ムーミンパパはぬき足さし足で台所へしのびこみ、あかりもつけずに、戸だなをあけると、いちばん上のたなにのっていた、りんご酒のびんへ手をのばしました。パパは、うんとうんと背のびをしました。とたんに、はちをひとつおとしてしまったのです。ガラガラガチャンと、すさまじい音がしました。家じゅうの人が、目をさましました。さけび声がして、ドアがバタンと鳴ったかと思うと、ムーミンママが、ろう