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mayo
2021年1月25日 12:15
大寒をむかえて寒さが鋭く深くなってきた。今暮らしている東京に大学入試のために出てきた17歳の冬、空気が故郷のそれと異質で、あたかく丸いので驚いた。その翌日に受けた第一希望は落としたが、東京の別の大学に通うことが決まり、そののち割にあっという間に、あの丸みを体で選り分けることはできなくなってしまったのだけれど。 それでも、寒く乾燥した空気が鼻先を冷たくすると、思い出すのは故郷のこと。実家の庭だ
2021年1月9日 14:50
それは、紙製で、緑茶の茶葉のような深い渋い緑色をしていて、ひらくと内側にはルネッサンス絵画のような絵がかいてあったような気がする。手に取る厚みも、重さも、かたさも、ちゃんと覚えているのに、もう何処かに行ってしまった。中にいれてあったのは、綺麗な貝殻や珊瑚のカケラ。海のない土地に暮らしていたので、どういう経緯でそこにあったのかは、現物のない今、知る由もない。たまに取り出して眺めては、うっとりと心