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『笑顔、ふたたび』 #キナリ杯



笑おう 本屋さんが開いていない日曜日だって今日がさいごだ
笑おう 偽りの笑顔をこれ以上マスクに描かなくてもいいから
笑おう いつものカフェで積みあげてきた思い出が大事だから
笑おう 眠っていた街がうごき出すよろこびをかみしめながら
笑おう 画面のむこうで生まれた言葉のそばに寄り添えるから
笑おう 風通しはよくしてもこころの距離は開けないでいよう
笑おう 蜘蛛の糸のうえで揺れるしずくの風に踊るさまを見て
笑おう 水色の天使が空とひとつになる奇跡に立ちあうために
笑おう 胸いっぱいに吸いこめなかった初夏のにおいの分だけ
笑おう 焦がれる夏を柔らかく包みこむ雨の優しさに期待して

本屋さんが開いていない日曜日は今日がさいごだった 笑おう

まだ咲けない花には
水を土を光を温度を


『笑顔、ふたたび』



キナリ杯応募作品です。
今日のポエムは、その先に探ってほしい解釈はありません。「笑える」という意味での「おもしろい文章」ってことでもない。だから企画の概要からはちょっとはずれてしまうかもしれないのだけれど...。「そうおもえたならきっと笑顔になれるよね」ということそのまんま、この数週間で感じたことを集めて表現してみました。「ふうん、そうだね、そう言われてみればね、ハハ」を目指して。だから、よろしくお願いします。

緊急事態宣言の解除をうけて、みんながそれぞれのタイミングでそれぞれの行動を起こしにかかっているときだとおもいます。ぼくにとっては、それが明日なんです。(失業していたわけではありませんが)仕事とかもろもろ、失っていたもの、止まっていた時間が動きだす、という意味で。
自粛中は、なにもちいさくなってウジウジしていたわけではありません。むしろ積極的に外に出たし、たくさんの人と交流しました。その間失っていたもの。そのすき間を埋めるように、noteでの創作もそう、zoomなどのイベント参加もそう。ロードバイクで日々走りつづけたこともそう。行動を起こすことによって、埋めることを意識しました。失ってしまったものたちよりも、より自分をしあわせにしてくれる、新しい価値観や新しいやりたいに出あうことを目標にして。そしてそれは、今のところぼくを大いに満たしてくれています。この数週間で出あった新しいもの、こんどはそれらをこれまでの生活に落としこんで、何としても新しいライフスタイルをつくるんだ、ということ。
前のnoteでも書きましたが、以前糸井重里さんがテレビ東京のニュース番組「ワールドビジネスサテライト」内のインタビューコーナーでこんなことをおっしゃっていました。

終わった未来の側から今の自分を見る、ということをやってみようと思いました

これなんです。忘れないように意識していること。
そんな「ニューノーマル」が、個人的にも明日からはじまります。同じようなことを考えている人がいるかもしれない。不安はあるけれど、みんなで乗り越えたい。そうおもっています。

お付き合いありがとうございました。
それでは今日はこの辺で、失礼します。
今月もありがとうございました。いろんな人に支えられました。
また来月も、よろしくお願いします。








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