ひとのnoteを飾るということ
2020年も折り返しを迎えた今日、去年の3月につくったこのマガジンに収録したnoteが、700本になった。
このマガジンは、noteのヘッダーにぼくの写真をつかってもらったnoteを収録しているものだ。
○○さんがあなたの画像を使用しました
700回、この通知が来た。
だれかのnoteの先頭を、700回飾らせてもらったんだ。
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あくまで個人的にはだけど、ひとのnoteを飾るということは、プレッシャーにもなり得ると思っている。通知が来て、見にいって。「ほんとうにこの写真で大丈夫?」と思うことがある。数ある中から自分のnoteを読んでもらうためには、最初の数行とヘッダー写真はとても大切。そこで引っかかる何か。あ、キレイ。何だろう。アイキャッチとして機能したかどうか、選んだ写真がそのnoteの明暗を分けることがあるから。そんなこと意図していなくても、作品とマッチしているかどうか。ご本人がいいと思っているならもちろんそれでいい。けれど、「もっとこう撮ればよかったかも」とか、やっぱり考えてしまうんだ。自分で写真提供しといてよく言うね、とかそういう話はナシで。「つかってほしい、ありがたい、でもほんとにこれでいい?うれしい、ありがとう」。このやりとりの中にあるものがコミュニケーションだったりするんだからね。とっても大事なこと。
逆に言えば、ぼくには「つかってもらうに相応しいものであるかどうか」を、ある意味評価してもらうために、「この写真がどこで活きるのか」を教えてもらうために、ここに写真を置いている部分もある。もちろん、たくさん使ってもらった写真もあればそうでもないものもあるわけだけど。よくつかってもらってるなぁなんて印象にのこっている写真も何枚かある。
つかってくれる人の気持ちを理解しきることなど不可能だから気にしても仕方ないことなんだけど、どうしてその写真を選んでくれたのか知りたいなと思うこともある。なんとなく選んだかもしれないし、コレだ!と思って選んでくれたかもしれない。それは謎なんだけど。でも、中にはちゃんとそれを伝えてくれる人もいて。本文のおわりに「だいすーけさんのこの写真が雰囲気にぴったりで、つかわせてもらいました」なんて書いてくれる人もいる。笑顔をもらえる瞬間。
今も仲良くしてもらっている人が、前にこんなことを言ってくれた。
大切なnoteにはあなたの写真をつかうと決めています
言葉の力ってすごいなぁ。そう実感した言葉、言ってもらえて最高にうれしかった言葉のひとつ。例えるのが難しいけど、何だろう、天にも昇る思いというか、報われた...って肩から一気に力が抜けるような、ふかくその言葉を吸いこんで、それをそのまま身体じゅうに巡らせたい。そんなふうに思うような。このひと言が、いったい何度ぼくを励ましてくれただろう。これまでやってきたことを、肯定してもらえた。だれかの役に立つことができた。そんな実感を伴う経験をさせてもらえること、とてもありがたく思う。
ちょっと話が逸れるけど、だからうれしいって思うこと、すごいって思うことは、表明したほうがいい。無理に本人に届けなくてもいい。好きをそれとなく置いておく、っていうこと。これは、自戒もこめて。
あとはね、不思議だなぁと思うことがあって。
あくまで写真はぼくが撮ったものだからぼくの写真であって、それは間違いないのはわかっているのに、もうその写真がそのnoteを書いた人のもののような気持ちになることがある。たくさんの人にシェアされたnoteだったり、連載もののトップに採用してもらったり。この写真は、このnoteに出あうために撮ったのかもしれないと思う。写真がひとり歩きする、そんなふうに言えばいいのかな。うれしいけど、子どもが勝手に巣立っていったような、すこし複雑な心境。うれしいのには、変わりないのに。ね、ちょっとだけ、さびしい。みたいな。
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こんなふうに、書く、とあわせて、撮る、ということも、ぼくにとっては欠かすことのできない大切な要素。今ポエムを中心に書いているけれど、過去に撮った写真からイメージが湧いて形になったものもある。写真は、心象のストック。ほしいときにダウンロードして、溶けだした思いや思い出を文字にする。そんなストックを、ただただ、増やしていく。それが自然に、だれかの思いにもリンクしていく。
そうして増えた写真はここに置いておくことで、だれかにつかってもらうことができる。そして、それが励みになるから、うれしいから、また増えていく。それがまた、ぼくの文章が増えていく、豊かになることにもつながる。これはそんな、善き循環なんです。だから、これからもたくさん、ここにいい写真をのこしていきたい。みんなありがとう。
ぼくの写真は、「みんなのフォトギャラリー」内「だいすーけ」で検索していただくとすべて出てくると思います。コレは!と思ってもらえるものがあったらぜひ、つかってやってくださいね。