まんが 超訳 論語と算盤
渋沢栄一の論語と算盤について、まんがで分かりやすく解説されています。この漫画を読めば論語と算盤のエッセンスは分かるので簡単に把握するには最適です。
論語とソロバンというかけ離れたものを一致させることが急務と考えていた。
今の境遇を「自己の本分」だと覚悟を決めること。
大きな志というのは、小さな志との調和が大切。
大きな志を持つ方法
1.頭を冷やして自分の長所短所を比較考察する
2.もっとも得意なことで志を定める
3.その志をやり遂げる境遇にいるのか深く考慮
4.一生を貫いてやることができるという確かな見込みが立てられる
根幹となる大きな志はブレないが、小さな志は時代の変化とともに常に移り変わっていくもの
常識とは極端に走らず頑固でもなす善悪を見極めプラスとマイナスの両面を分析し中庸の言動をすること。
知恵 世間の考え方を理解すること
情愛 ごく一般的な人情に通じること
意志 感情をコントロールする能力
智、情、意の3つがあってこそ、人間社会で活動できる。人生は努力にある。
目標は、社員やその家族のため、なにがあっても会社が倒れないように資本を増やす。そんな経営をやっていると社員の幸福度が上がり、それがお客様の幸福度へとつながる。 すると、会社は成長。企業価値も上がっていく。
世のため人のため自分のためにお金を投じる。そして次に自分を抜いて世のため人のために投じる。するとさらに大きな利益を得られるようになる。
本当の経済活動は、社会のためになる道徳に基づかないと、決して長く続くものではない。
論語と算盤は、渋沢栄一が経済活動を行う上でどう道徳と合致させ大きな志に向けて生きていったのか。その長年の思考の積み重ねが伝わってくる。
理解することは、愛好することの深さに及ばない。愛好することは、楽しむ境地の深さに及ばない。ワクワクして熱い真心を持って仕事をする。
単に「理解」するより「大好き」が強い。そして、「大好き」より「楽しい!」が強い。自分のやるべきことに深い「興味」を持って努力すればたとえすべてが自分の思い通りにならなくても心から湧き出る理想や思いの一部分くらいは叶うもの。
「1日を新たな気持ちで」変化していかないと、人でも会社でも世間でも年月が流れる間に長所が短所になったり利益が害悪になったりマイナス面が出てくる。
肩書きにふさわしい人格を育てるといい。その人が社会のためにどれだけ尽くそうとしたかを見るべき。
修養 自分を磨くことはどこまで続ければよいのかということ、もうこれは際限がない。頭でっかちにならぬこと。理屈ではなく、実際の行動を通して進めていかねばならない。
意識を心根に根付かせないと人間はブレてしまう。事業の経営を任されると、その仕事が国や社会にとって必要であるよう、道理と一致するよう、絶えず心がける。
一個人の利益になる仕事より、多くの人や社会全体の利益になる仕事をやるべき。
武士道の要は5つ
1.正義 みなが認めた正しさ
2.廉直 心がきれいでまっすぐ
3.義侠 弱気を助ける心意気
4.敢為 困惑に負けない
5.礼譲 礼儀と譲り合い
親から子に対して『孝行しなさい』と強制するのはかえって子供を親不孝に追い込んでしまうもの。
大転換期に「これからの時代、高度成長だ!」と感じるか?その時は、不安が大きいもの。
師となる人物を見つけ自己を磨くこと。
5つの道徳を押し広げていくこと
1.仁 物事を健やかに育む
2.義 皆のために考える
3.礼 礼儀を身につける
4.智 物事の内実を見逃す
5.信 信頼される
昔は読む書籍がどれも『自分の心を磨くこと』を説いていた。学問とは知識のためと同時に、自己を磨くためのものである。
仕事は地道に努力をしていけば精通していくもの。しかし、気を緩めればたちまち荒れてしまう。
楽しみと喜びでワクワクしながら仕事をするなら、どんなに忙しくても煩わしくとも飽きたり嫌になったりしない。逆にイヤイヤやっていると必ず退屈を感じ、不満を覚え辞めてしまう。
意識しようがしまいが天から下される『運命』とは全ての物事に降り注いでいる。それを人はまず悟らねばならない。
そもそも人生の運はその十分の一やニくらいなら、初めから定まっているのかもしれない。宿る命、『宿命』である。
たとえ事前に定まっていたとしても、自分で努力してその運を開拓していかないと、けっしてこれを掴むことはできない。
運命に対して、『添』礼儀正しくする、『敬』うやまう、『信』信頼する、この3つの態度で臨むべき。人事を尽くして天命を待つの本当の意義が理解できる。
チャレンジ精神を養い、それを発揮するために本当の意味で自立した人間になる。
成功はけっきょく、幻。
成功と失敗は自分の身体に残ったカス
人は、人としてなすべきことを基準として、自分の人生の道筋を決めていかなければならない。だから、失敗とこ成功とかいったものは問題外。
成功や失敗というのは、結局、心をこめて努力した人の身体に残るカスのようなもの。
人は、誠実にひたすら努力し、自分の運命を開いていくのがよい。もしそれで失敗したら、「自分の智力が及ばなかったため」とあきらめることだ。逆に成功したら「知恵がうまく活かせた」と思えばよい。
渋沢栄一は、資本主義ではなく、「合本主義」と、いう言葉を使っていた。株主だけでなく、経営者、従業員、顧客、取引先、社会など、多くの人がステークホルダーとして力を合わせれば、社会や社会全体の富を大きくできると信じ実践していった。一滴一滴のしずくでも、集まればやがて大河になる。
自分を信じてエネルギッシュに行動するが大切。そうしながら、小さくてもいいので、どんどん自分の信念や志を実現していく。
多くの渋沢栄一の言葉が参考になり、まんがで書かれているのですぐに読めて参考になる1冊です。今日からNHK大河ドラマ 青天を衝けが始まるので、ささっと参考にするととても良くおすすめです。
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