やさしい知性
アカデミアの同志が書いたとのことで、おすすめされてたので、気になって読んでみました!AI時代の思考に関するヒントになる書籍です
資本主義は偉大な発明であり、われわれの挑戦を後押ししてくれた。しかし、今では「資本が集まることが大きな価値を生み出す」という本来の利点から乖離して、資本を集める仕組みを作ることが、人から「奪う」ための道具となってしまっている
やさしい知性とは「人と自分を継続的に幸せにすることを考える知性」のこと
ソクラテスの言葉に「知徳合一」というものがある。善悪について正しい知があれば、人間の徳は達成されるという考え方
SINIC理論
オムロン社が研究開発した未来予測理論で、原始社会から現代までの変遷、その先の未来を据えた理論
2005年〜2025年は「最適化社会」と定義されており、個人単位の要求の高まりに合わせて最善の方法が提供される機能が開発される。その後は、「自律社会」であり、さらに次は「自然社会」を想定している
「熱いストーブに1分間、手をのせてみてください。まるで1時間くらいに感じられるでしょう。ところが、好きな人と一緒に1時間座っていても、1分間ぐらいにしか感じられません。それが相対性というものです」
アルバート・アインシュタイン
「知の相対性理論」における3つの原理
1.存在の絶対的平等性を保つこと
2.どのような存在同士であっても必ず共有知が存在すること
3.相対的距離が遠い相手と構築した共有知はエネルギーが大きいこと
やさしい知性を表現する態度
1.未来志向(望ましい姿を考える)
2.積極的多様性と共生主義(コンヴィヴィアリティ)
3.変化を楽しむ(あるいはネガティブ・ケイパビリティ)
4.主体性(一人称の重要性)
5.越境性(アイデンティティの多様化)
6.余白(あるいは遊び心)
「なぜ」の問いを豊かにするためには、N人称的思考が効果的。一人称、二人称、三人称のWHY、つまり自分のWHY、あなたのWHY、世間のWHYを考えてみる
アントン・チェーホフの言葉
「芸術家の役目とは、問いを投げかけることであって、それに答えることではない」
人間の知的活動には、順に「認知→推論→理性・感性→決定」という流れがある
夏目漱石が「I love you」を「月がきれいですね」と訳した。夏目漱石流の感性
やさしい知性という思考について、優しく説明していて思考法として参考になります。AI時代の思考として、ヒントがたくさん書かれていておすすめの1冊です