見出し画像

こうして社員は、やり気をうしなっていく

松岡さんの書籍が本屋のコーナーで山積みになっていて、気になったので買ってみました、リーダーシップ組織についての本です。

人は、どんなときに「やる気」を失うのか
人の気持ち」を理解していないからこそ生まれる対応や制度に起因していることがほとんど

ウェルビーイング(well-being)」とは、幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態を言う。「働きがい」含め、個人の幸福感のありようが働く質と生産性に大きく影響する

働く質を高めるための基礎条件
1.信頼と性善説
2.権限委譲・自律性
3.心理的安全性
4.自主性・コントロール
5.関係の質
6.成果に応じた報酬

仕事を「自分事」としてとらえる
仕事が会社のためだけでなく、自分のためでもあると心の底から思えるとき

人のパフォーマンスは、持っている能力だけではなく、仕事に取り組む姿勢や、仕事内容への納得度などにより変わる

「傾聴のスキル」
1.話を聞く姿勢
姿勢や視線、声のトーン、うなずきや相づちなど、聴いている姿勢
2.相手の体験をあたかも自分の体験のように感じたり考えたりできる「共感的理解」
3.判断しない、評価しない、そのままを受け入れるという「無条件の受容」
4.相手の語る話で、自分が理解したこと、理解できたことをきちんと伝えること
5.質問の仕方
オープン質問(開かれた質問)」「クローズド質問(閉じた質問)」

上司がすべきは部下に仕事の背景や意味・意義、めざすべき価値観などをしっかり伝え、共有すること

上司と部下との間の「視野」や「視座」の違い。部下が日頃、どんな情報に接し、どのようなことに関心を抱いているのか「視野」や「視座」の違いを理解したコミュニケーションを心がける

仕事をするなかで「自分は○○ができている」という「有能感」が実感でき、誰かの指示や命令ではなく自分で決定し動かしているという「自律性」を感じ、同じ目標をめざす仲間との交流や刺激をし合う関係性」を持つことが大切

効果的なリーダーシップの基礎とは何か
組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確立することであるリーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者
リーダーと似非リーダーとの違いは目標にある

ソリューション・フォーカスト・アプローチ(解決志向アプローチ)」
考えられない過去の苦しい体験に原因を求めるのではなく、どのような未来を望むか、そのために役立つ自分の現在のリソース(能力や資質・サポートなど)は何があるのかを明確にして「解決に向かうためにどうするのか」に集中するという考え方

人間が社会的行動を習得するには、他者の行動の「モデリング(観察学習)」が不可欠

ジョハリの窓
1.開かれた窓 自分も他者も知っている自分。オープンになっていて、行動も理解もされやすい
2.気づいていない窓 他社は知っているが、自分では気づいていない部分
3.隠された窓 自分ではわかっているが、他者には隠している自分
4.未知の窓 自分も他者も知らない領域

ウェルビーイング」は「心身ともに充実した良い状態」を指し、人が幸せになるために重要なキーワード
ウェルビーイング 5つの条件
1.ポジティブな感情を抱く
2.活動に没頭して集中している状態がある
3.他者とのつながり、関係性を実感する
4.人生や仕事に意味や意義を感じる、貢献している感覚
5.仕事や活動における達成感や成功体験

アインシュタインは、「観察結果を並べても、ある概念をつくり出すことはできない。事実とは直接つながらない公理に思考をジャンプさせることが必要だ」と「思考のジャンプ」が創造性には欠かせないと述べた

挑戦する組織に共通するのは「自己効力感」
大切なのは「自分にもできる」「自分ならできる」といった「自己効力感」を高めること
セルフ・エフィカシー」は「自己効力」とか「自己効力感」で目標を達成するための能力が自分にはあるのだという感覚を持つ

Q12(キュートゥエルブ) リーダーの視点
Q1.メンバーに、何を期待されているのかきちんと伝えていますか
Q2.メンバーが仕事を遂行するために必要な設備や資源を与えていますか
Q3.メンバーに、仕事上で、最も得意なことをする機会を毎日与えていますか
Q4.この1週間で、メンバーが良い仕事をしていることをほめたり、認めたりしましたか
Q5.メンバーを1人の人間として気遣っていますか
Q6.メンバーの成長を励ましましたか。成長につながる仕事をさせていますか
Q7.メンバーの意見を尊重し、その意見を実際に取り入れていますか
Q8.会社の使命や目的を伝え、実際の仕事の価値を感じさせていますか
Q9.メンバー全員が一丸となって、真剣に質の高い仕事に取り組んでいますか
Q10.あなたの職場では、メンバー同士の篤い友情は、芽生えていますか
Q11.この半年の間に、メンバーに成長のフィードバックをしましたか。メンバー同士が成長や進歩を喜び合える雰囲気をつくれていますか
Q12.職場でメンバーが学び、成長する環境や機会を作れていますか

人は自ら価値観を持ち、その価値観に照らして意義のあると思える仕事だからこそ、主体的に取り組めるのです。生き生きと働けるのです

社員の認知
認知を変える際に、重要な武器になるのが「言葉」リーダーが使っている言葉から変える。ポジティブで前向きな言葉を使う職場の方が、メンバーのモチベーションは高まる

「言葉の対象」として意識すべき5つの視点
1.「対外的に責任を持っている相手」に対する視点。相手に対して使っている言葉
2.「自部署」に対する視点
上司の言葉でメンバーのマネジメントにおいて、どのような関わり方をしているかわかる
3.「他部署」に対する視点
部署間の協力体制がてきているかわかる
4.「上司」に対する視点
上司の言葉によって、上司との関係や、上司を通して会社とどのように関わろうとしているのかわかる
5.「未来」に対する視点
未来のために、今何をすべきなのかを考え、それを見つけることは、経営者だけではなく全社員にも求められている

人間心理を徹底的に考え抜く
新しいものを生み出すのも、新しいことに挑戦するのも、すべては「人の気持ち」しだい
「やる気」に満ちた、モチベーションの高い人が集まる会社にする。「やる気」に満ちた会社には、主体性が生まれる。「強い会社」の源泉

組織やリーダーに関するヒントがたくさん書かれていてとても参考になります。失敗の事例や改善点なども具体的なケースがたくさん書いてあり、リーダーや組織の参考になる1冊でオススメです


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集