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質問しだいで仕事がうまくいくって本当ですか?

高橋さんの新作が出たので気になって読んでみました。営業マンの「瞬間」課題解決法で多くのノウハウが書かれています。今回はアルパカ部長が物語で教えてくれるので、とても分かりやすくなってます。

仕事をスムーズに進める鍵は「質問力
質問力の中でも一番大切なことは「お客様が求めていることや困っている課題を理解する」こと

判断するのはお客様
いくら素晴らしいサービスでも望まれていないのに勝手に売りつけられたら単なる押し売り

アポイントの許可をいただく (アプローチ)
お客様の悩みや課題を伺う (ヒヤリング)
提案する (プレゼンテーション)
お申し込みいただく (クロージング)
納品し、フィードバックいただく (デリバリー)

アプローチ悪い例
お客様「すみません、まだ色々とバタバしてまして」
営業「そうですよね、忙しいですよね…では、また改めて連絡させていただきます。いつ頃ならお時間できそうですか?」

アプローチ良い例
お客様「今も取り組んでおりますが、バタバタしていて、うまく進んでいません」
営業「こうしてお電話がつながってちょうどよかったです。実はここ1ヶ月で、当社がご支援している起業様から、集客効果が改善された事例がいくつもあがってきたんです。もしかしたら御社にとってもお役に立てるのではと思います。よろしければ30分ほどいただいて、集客効果を改善できた事例の詳細をお伝えできればと思いますが、いかがでしょうか?」
お客様「はい、お願いします」

お客様のやりたいことや課題は何なのかを話題しにして、「お役に立てる可能性」を具体的に伝えること

プレゼンテーションでは、「競合他社」「内製」といった他の選択肢と比べて、当社の提案がベストであると感じていただく必要がある

ザイアンスの単純接触効果
人には繰り返し接すると好感度や印象が高まる。子供の頃からTVのCMで繰り返し名前を聞いている商品には、自然と親近感を覚える。対人関係でも、接触回数によって距離が縮まっていく

2011年時点で「B2Bビジネスにおいて、買い手は意思決定プロセスの57%営業担当の接触前に済ませている」ここ数年で営業の難易度が大きく上がった

関係構築しながら大量行動
相手が話を聞いてくれるモードになったら、落ち着いて会社やサービスの紹介をすればいい

枕詞5種類
1.きっかけをつくる枕詞
2.予防線を張る枕詞
3.切り込む枕詞
4.踏み込む枕詞
5.考えを促す枕詞

相手がせっかちでも、萎縮する必要はない。堂々と質問するために、枕詞で配慮を示すようにする。「お客様の忙しさを理解している」と言葉で示すこと。忙しい人は、基本的に自分の忙しさが周りに理解されていないことにストレスを抱えている

他社さんの提示価格は、100万と300万とではどちらに近いですか?と聞けば、ヒントが返ってくることがある。

当社の提案に対して「やってみたい」思いは50%ぐらいですか?それとも80%ぐらいですか?
他社と比べた時、評価は5:5なのか?7:3なのか?どちらに近いですか?

認知的不調和
人は、認知的不調和が起こると、現状の自分を正当化する行動になびきやすい傾向がある。この多くが、決断の先延ばし、保留、後で考えようとなる

質問から提案につなげる「課題解決質問」
1.現状を把握
2.悩みを深掘り
3.気づきを促す
4.提案につなぐ

SPIN
S Situation Question (状況質問)
P Problem Question (問題質問)
I Implication Question (示唆質問)
N Need payoff Question (課題質問)

「不本意な感情」
現状を把握し、悩みを深掘りするステップに移行するときは、お客様の不本意な感情(ジレンマ)に注目する。課題解決質問の中盤で、「それを放っておいても大丈夫か」を問う

意思決定に関わる重要情報「BANTCH
Budget (予算)
 この金額を超えると検討対象外となるラインは
Authority (意思決定者)
 この人物のご意見次第で決まる方はどなたか?
Needs (ニーズ)
 伺った要件で抜け漏れがないか、優先順位のズレがないか具体的に確認させていただく
Timeframe (導入時期)
 社内ではいつまでに導入される予定でしょうか?
Competitor (競合)
 他に選択肢として検討されている会社はございますか?
Human Resource (検討体制)
 本件について、推進に前向きな方、あるいは慎重な方として、まだ名前があがっていない方はいらっしゃいますか?

当社へのリクエスト
そこまでお客様の温度感が上がりきっていないときもある。その場合、「応えなくても怒られない課題」に言及しておく。「今おっしゃっていた◯◯の件、当社でも探してみて、もし良い情報あればご連絡しますね」というトーンで伝える

クロージング前に購買意欲を引き上げる
1.「価格」と「購買意欲」をいったん切り離す
2.「購買意欲」を引き上げる
3.「価格」を納得していただく

価格はいったん置いておいて、導入されたいとは思いますか?と確認する

価格以外の判断軸をはっきりさせていくプロセスが必要。要件整理でいう具体化網羅感優先順位の3つの視点が活躍する

決裁者アポイントの設定で押さえる8つ
1.担当者の見極め
2.担当者の引きつけ
3.「決めてもらえないストレス」の把握
4.論点の拡張
5.他の関心事項の把握
6.過去の同席基準確認
7.当日キャンセル対策
8.冒頭質問の準備

自分の強みは無意識のうちにやっていることなので、自覚するのは難しい。複数のお客様にそれを聞いていく。すると、共通のキーワードが出てくる。それが自分の強みを表すヒント

理由を聞くだけで終わりにしない。理由だけだと「なんとなくの主観」が答えとして返ってくることが多い。客観的な「場面」「タイミング」についても質問することが大切

営業の多くのノウハウを、カピバラ部長と営業マンの具体的なケースややり取りで、無敗営業のトピックスが分かりやすく解説されていて、とても参考になる1冊です。営業だけでなく顧客に対応する方、経営者にもオススメです。



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