「数字」が読めると本当に儲かるんですか?
海外投資のClubhouseルームでお勧めされていたので、気になって読んでみました!限界利益や損益分岐、価格設定の大切さが分かる書籍です。
間違った問いに対して、正しい答えを導いても、それは間違った答えしか出てこない。
会社の数字のことをしっかりと理解したうえで、お客さんを喜ばせて、真摯に向き合えば、お金は後からついてくる。
会社が負担しても問題ないものを「費用」と言い、その中に「経費」という項目がある。費用は経費とそれ以外に分かれる。費用は、「固定費」と「変動費」の2つ。
固定費は売れなくてもかかる費用。ニートな費用
変動費は売れば売るほどかかる費用。ストーカー費用
儲けるための会計。一般的な会計、決算書を作る、税金を支払うための会計を「税務会計」、儲けるための会計を「管理会計」と言う。
お金の面で会社が生き残るために必要なのは、まず利益。
粗利は、正式名称は「売上総利益」と言い、売上から仕入額を引いたもの。600円で仕入れたものを1000円で売ると粗利は400円。
限界利益 - 固定費 = 営業利益 (本業の利益)
限界利益から、ニートな費用である固定費を引くだけで、営業利益(本業の利益)を計算することができる。
限界利益 = 売上額 - 変動費の額
限界利益率が25%以下で黒字の会社は少ない。
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率
損益分岐点は、条件によって変わる。
限界利益率は高いに越したことはない。でも、販売数が大幅に減ってしまうと、限界利益額も下がってしまう。限界利益率のバランスをとっていくのが価格設定の醍醐味。「値決めこそ経営」と言う人もいる。
10%オフ、20%オフと簡単に値引きしてしまいがちだが、値引きは大幅に販売数が伸びることが前提でないと成り立たない売り方の一つ。知らず知らずのうちに赤字を垂れ流す。
やりがいをもってスタッフに働いてもらうため、限界利益率は高めた方がいい。経営の方向性や?固定費の金額を考えると、小さな会社は限界利益率を高めていく方向性の方が、賢明だと考える。
商売は、誰かに喜んでもらうことで、正当な対価をいただく。お客さんに喜んでもらうことが、商売そのもの。提供している商品の価値自体に、その値打ちがあれば、喜んで支払ってくれる。
たくさん売れる = 儲かる
忙しくなれば儲かっていると錯覚に陥る
暇 = 儲からない = 会社が危ない
漠然とした不安の正体。販売数が減っても、利益が出ていれば、客観的に見れば焦る必要はない。暇なことが怖い錯覚になる。
売れば売るほど赤字を垂れ流すような商品が存在していることがわかった。地雷商品は、踏んでしまうと自爆くるくらい儲からない商品。
広告費 ÷ 限界利益額 = 必要な商品の販売数
必要な商品の販売数に販売価格をかければ、自ずと必要な売上も出る。
人を雇うかどうか決める前に確認する3つの事項
1.業務を効率化して今の人数でできないだろうか?
2.雇わずに外注することはできないだろうか?
3.雇った場合、給与を支払っても資金繰りは大丈夫か?
気軽に人を雇った場合、最悪すぐに赤字転落することも考えられる。
人は会社にとってエンジンのような役割ですが、そのためのガソリン(お金)がないと回らない。
月間の売上目標を立てると、売上を目指して頑張る。売上目標は達成できるようになる。売上が上がっても、利益が出てないことが分かる。売上ありきで、利益はついてこない。「利益計画」を立てると、利益を目標とするから、自ずと利益が残る。
1.月間の「欲しい利益額」を決める
2.月間の「固定費」を決める
3.月間の「平均の限界利益率」を決める
4.公式にあてはめる
5.最終的に、「必要な売上」が算出できる
( 欲しい利益額 + 月間固定費 ) ÷ 平均限界利益率 = 利益達成に必要な売上
欲しい利益から計画を立てることによって、自分自身の変化が起きる。今まで売上ありきの視点とは違って、3つを意識するようになった。
1.新商品を投入する際に、限界利益を気にしながら値付けをする
2.販売促進する商品の限界利益を気にする
3.経費を使う際、予算を気にする
小さな会社が生き残るには、今よりも価格を上げて販売数はそのまま、または減らすという方法で、その金額に見合った付加価値をお客さんにもたらす。
数字自体には感情はなく、単に結果を表す記号だが、数字を扱う人こそが価値を持っているわけであり、数字に想いを乗せていくことが大事。数字は大事だが、その数字はお客さんや周りの人を喜ばせるために使う。
花屋さんの売上が多くなっても、忙しくても儲からない物語のケースをもとに、数字を見て分析して、分かりやすく会計が理解できる、とても良い入門書でおすすめの1冊です。経営するのに、必ず読んでおいて損はない1冊です。